塾生講座 大三島合宿2日目

2016年05月17日

大三島合宿2日目を迎えた5月2日の朝、前日遅くまで続いた夜塾の疲れも一気に吹き飛ぶような、清々しい晴天に恵まれました。「大三島ふるさと憩の家」の食堂でおいしい朝食をいただいた後、すぐ隣にある「岩田健母と子のミュージアム」を見学しました。

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©Manami Takahashi

コンクリートの壁を一枚くぐると空間が一変し、円形に切り取られた自然や鳥のさえずりがさらに意識されます。素敵な彫刻作品と共に、いつもとは異なる質の時間を体感することができました。

その後、チームに分かれ島内での活動を行いました。私の所属する「ぶどう畑の休憩小屋・オーベルジュ」チームはぶどう畑に到着後、まずは苗の移植を手伝いました。炎天下での慣れない農作業でみんなヘトヘト。

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休憩を取ろうとしても日影がなく、確かにこれは小屋が必要だろうと心から納得できました。畑と共に海を見下ろせ、気持ち良い風が吹き上げる傾斜地上部を敷地に決めました。

ワイン畑06

午後は選定した敷地に竹で仮組みをつくることに。ぶどう畑から500mほど離れた竹林から竹を切り出し、現地に運びます。竹を組んで、離れてみて、もう一度組み直します。

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その繰り返しで現物とイメージのすり合わせを行い、仮組みを完成させました。

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夕方に再び全員が「大三島ふるさと憩の家」に集り、各グループが当日の活動を報告し合いました。我々のチームだけみんな日焼けで真っ黒。その後、「マーレ・グラッシア大三島」の海水風呂は日焼けした体に染みましたが、心地よい達成感のある痛みでした。そして夕食後は、連日続く夜塾。ぶどう畑で地元の方に差し入れをいただいた筍の煮物をつまみに夜が更けていきました。

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炎天下での慣れない屋外作業は想像以上に大変でしたが、大三島の土やぶどうの苗に直接触れることで、この土地へのさらなる愛着が生まれました。また、竹のワークショップでは、材料を現地で調達し、原寸で試行錯誤しながら、自分たちの手で施工するといった、普段とは違う角度から建築をつくる体験ができました。

今後は、今回作成した原寸ヴォリュームスタディと現地での経験を糧に、大三島ならではのぶどう畑の風景を生み出すべくグループで検討を進めたいと思います。

塾生 重松英幸