大三島ライフスタイル研究所「より近く、よりゆっくり、より寛容に」

大三島ライフスタイル研究所「より近く、よりゆっくり、より寛容に」瀬戸内海の島・大三島を舞台に、これからのライフスタイルを描き、実現に向けた活動に取り組みます。

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2017年度 大三島ライフスタイル研究所活動内容

大三島(おおみしま)は、尾道と今治を結ぶ「しまなみ海道」の中央に位置する、瀬戸内海で5番目に大きな島です。この地に2011年に今治市伊東豊雄建築ミュージアムが開館したことをきっかけに、伊東豊雄や伊東建築塾の塾生は度々、大三島に足を運ぶようになり、島の人びととの交流が始まりました。これまでの5年間、私たちは島の人びとと少しずつ信頼関係を築きながら、空き家を改修したり、大三島産の柑橘や加工品を販売したり、東京と大三島を行き来しながら、都市と島をむすぶ活動に取り組んできました。
地方創生が叫ばれる今、私たちは独自の方法で島づくりに取り組み、経済に勝る豊かさのビジョンを描きたいと考えます。

  1. ① 土地に接した暮らし
  2. ② 時間を大切にする暮らし
  3. ③ 自給自足を目指す暮らし
  4. ④ シェアする暮らし

これらの暮らしを実現するために、私たちは大資本に頼るのではなく、手づくりで小さなプロジェクトを積み上げ、その集積として「精神的に美しい地域づくり」を成し遂げたいと考えます。2016年度までは塾生講座の一環として活動を行ってまいりましたが、今年度はさらなるプロジェクトの実現に向けて、「大三島ライフスタイル研究所」として新たなスタートを切ります。農業活性化や食の地域循環、空き家・地域コミュニティの再生など、様々な分野にまたがり、これからのライフスタイルを描きます。
地方への移住や就農を真剣に考えている方は、是非とも私たちの仲間に加わり、一緒に楽しく島づくりに取り組みましょう!

これからのライフスタイルを描こう!2017年度の活動

©Yusuke Nishibe

① 島の農家をつなぐ、ゆるやかな共同体をつくる

* 大三島で採れる野菜や柑橘、ぶどうなどを栽培し、加工品をつくったり、都市部に向けて販売を行ったりする、ゆるやかな「農業共同体」をつくる。

② 農業と食のスクールを行う

* 就農希望者に向けた「農業スクール」を運営し、農家による農業実習を大三島で行う。
* 島で採れた野菜を使った「食のスクール」や柑橘の「ジャムづくりワークショップ」を、大三島みんなの家や大三島公民館にて行う。
* 都市部の移住希望者に向けて「農業セミナー」を行い、農業に関するレクチャーや移住体験を話すセミナーを開催する。

③ 大三島みんなの家を緑や花で彩る

*大三島みんなの家や大山祇神社参道に花や緑を植え、彩りのある風景をつくる。

©Ayumi Yoshino

④ 都市と島をつなぐ物々交換の仕組みをつくる

* 大三島みんなの家を拠点に、都市部から衣類を送り、大三島産の野菜や柑橘などと交換する物々交換の仕組みを考え、実践する。

⑤ 大三島公民館を人びとが集う場にリデザイン

* 大三島公民館を活用するワークショップの開催や、改修案を考え、人びとが集う場をつくる。

⑥ 大三島ふるさと憩の家を改修する

* 元小学校の木造校舎を活用した民宿「大三島ふるさと憩の家」を改修し、趣のある雰囲気はそのままに、設備のリニューアルや耐震補強を行い、快適な宿泊・交流施設をつくる。

⑦ 大三島みんなのワイナリーの充実とオーベルジュの設計

*2014年からぶどうを栽培し始め、瀬戸内初のワイナリー醸造を目指す大三島みんなのワイナリーの畑作業やイベント企画、苗木オーナーの募集などを支援し、さらなる充実を図る。
*美しい風景とともに美味しいワインや食事を楽しめるオーベルジュを設計する。

⑧ 空き家を改修しシェアハウス・シェアオフィスとして再生

*島内の空き家を改修し、シェアハウスやシェアオフィスとして活用。移住者を呼び込む拠点をつくる。

©Ayumi Yoshino

⑨ 新たなトランスポーテーションの可能性を広げる

* ヤマハ発動機が開発した新たなモビリティを活用したトランスポーテーションやカーシェアリングの仕組みを考え、島内交通の可能性を広げる。

⑩ 大三島未来新聞を発行し、プロジェクトの構想を発信

* プロジェクトの将来構想を発信するフリーペーパーを発行する他、さまざまな活動の広報を行う。

大三島ってどんな島?

大三島は、現在およそ6,000人が暮らす、愛媛県最北端の島です。住民は島の沿岸部に点在する13の集落に分かれて住んでいます。海と山の間のわずかな平地に寄り添うように住む人びとの結束は強く、それぞれの集落には昔から伝わる伝統的なお祭りが今でも継承されています。

大山祇神社と参道

大山祇神社と参道

島の中心部には「日本総鎮守」と呼ばれ、古くから多くの信仰を集めてきた大山祇(おおやまづみ)神社が鎮座し、歴史ある「神の島」としても知られます。神社の境内には樹齢2,600年と言われる立派な楠が祀られ、周囲には原生林が立ち並びます。港から神社へと至るその参道も、昔の面影を残していますが、しまなみ海道開通後は人通りが絶え、空き家や空き地が目立つようになりました。

産業と暮らし

産業と暮らし

温暖な気候に恵まれ、みかんをはじめとした柑橘農業がさかんです。無農薬・有機栽培にこだわるIターン移住の農家さんも多く、栽培されている柑橘は実に30品種以上。秋から春にかけては色鮮やかな果実が景色を彩ります。みかんの花から採れるみかん蜂蜜も、特産品のひとつです。

風景

風景

大小の島々に囲まれ、瀬戸内らしい多島美のパノラマが広がります。しまなみ海道はサイクリストのメッカとして有名で、この景色を求めて世界中から集まるサイクリストが年々増加しています。特に夕陽の沈む時間の美しさは格別で、悠久の時間が流れているように感じられます。

ディレクター

伊東豊雄

伊東豊雄(いとう・とよお)
建築家

1941年生まれ。1965年東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に「せんだいメディアテーク」「みんなの森 ぎふメディアコスモス」「台中国立歌劇院」など。ヴェネツィア・ビエンナーレ「金獅子賞」、プリツカー建築賞など受賞。

アドバイザー

柳澤 潤

柳澤 潤(やなぎさわ・じゅん)
建築家

1964年東京生まれ。1992年東京工業大学大学院修士課程修了、伊東豊雄建築設計事務所入所。2000年コンテンポラリーズを設立。日本建築学会作品選奨、日本建築士会連合会優秀賞など受賞。東京工業大学人間環境システム専攻連携准教授。関東学院大学建築・環境学部准教授。

金田充弘

金田充弘(かなだ・みつひろ)
構造エンジニア

1970年東京生まれ。カリフォルニア大学バークレー校で建築デザインと構造エンジニアリングを学ぶ。大学院修了後、エンジニアリング・コンサルティング事務所Arupに所属し、ロンドンと東京で設計活動を開始。第12回松井源吾賞など受賞。東京藝術大学准教授。

藤江和子

©Nacasa&Partners

藤江和子(ふじえ・かずこ)
家具デザイナー

藤江和子アトリエ代表。建築家とのコラボレーションを通して建築と人と家具の新しいあり様を提案している。近年は伊東豊雄建築設計事務所との協働プロジェクト多数。主な作品に「多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)」、「台中国立歌劇院」。多摩美術大学客員教授。

藤森泰司

藤森泰司(ふじもり・たいじ)
家具デザイナー

1967年生まれ。1999年藤森泰司アトリエ設立。家具デザインを中心に、建築家とのコラボレーションや空間デザインも多数。ハイブランドの製品から、オフィス家具や小中学校の学童家具まで幅広く手がけ、スケールや領域を超えた家具デザインの新しい在り方を目指して活動している。

山﨑誠子

山﨑誠子(やまざき・まさこ)
ランドスケープデザイナー

1961年東京生まれ。武蔵工業大学(現・東京都市大学)工学部建築学科卒業後、東京農業大学造園学科聴講生として2年間在籍。1992年有限会GAヤマザキ設立。著書に「世界で一番やさしい住宅用植栽」、「山崎流自然から学ぶ庭づくり」など。日本大学短期大学部准教授。

林豊

©Ayumi Yoshino

林豊(はやし・ゆたか)
海sora代表

2002年滞在型農園施設ラントゥレーベン大三島1期生として、Iターン移住。柑橘栽培、養蜂を営む傍ら、2014年には「大三島参道マーケット」の開催や、十数年間途絶えていた宗方の「櫂伝馬」を復活させるなど、島の活性化にも尽力。2014年より大三島でワインを造り、新しい地域産業を創出するため活動中。

林吉川 努

©Yusuke Nishibe

吉川 努(よしかわ・つとむ)
無農薬野菜農家

東京、神奈川で飲食業に従事。2012年今治市地域おこし協力隊として今治市へ移住。任期終了後、自然とともにある暮らし方を目指し、全国でもめずらしい在来種、固定種に限定した野菜づくりに取り組む。また飲食業の経験から、都市部の消費者を取り巻く「食」に危機感を感じ、無農薬野菜の産直便を通した野菜本来のおいしさを伝える取り組みも行っている。

渡邉秀典

©Ayumi Yoshino

渡邉秀典(わたなべ・ひでのり)
農家

1976年生まれ。大学時代にはまちづくり、地域おこしについて学び、卒業後、大三島に戻り、柑橘の農業後継者として就農。イノシシによる農作物への被害が深刻になる中で、地元猟友会らと協力して、「しまなみイノシシ活用隊」を結成。以来「獣害から資源へ」を目標に活動中。

プロジェクトメンバー

吉岡寛之

吉岡寛之(よしおか・ひろゆき)
建築家

1976年東京生まれ。日本大学大学院修士課程修了後、みかんぐみに6年間勤め、主にアート・公共関係の仕事のチーフを担う。その後、大学時代の恩師・高宮眞介氏に再び師事し、計画・設計工房を経て、2011年独立。2014年より神奈川大学建築学科助教。

大三島に通っていると東京とは違って、身の回りのことをいつもより自由に考え、ついつい何でもやってみたくなります。その懐の深さが大三島の魅力だと感じています。

高野洋平

高野洋平(たかの・ようへい)
建築家

1979年名古屋市生まれ。2003年千葉大学大学院修了。佐藤総合計画を経て、2013年より森田祥子とMARU。architectureを共同主催。2016年千葉大学大学院工学研究科博士後期課程修了(工学博士)。大三島で設計した宿泊施設「海soraアネックス」が2016年に完成。

大三島で穏やかな海を見ていると、いつもゆったりとした気持ちになります。この場所で暮らす人や自然と関わることで、今まで気づかなかったようなことから、いつも新しい発見があります。

近藤奈々子

近藤奈々子(こんどう・ななこ)
建築家

1983年東京生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業。2006年より伊東豊雄建築設計事務所にて家具、プロダクト、建築に携わる。2009年「今治市岩田健母と子のミュージアム」の担当として初めて大三島を訪れ、自然や暮らし方に魅了される。

「自分が今まで想像しなかったような新しいライフスタイルが見えてくる。」と、大三島に関わった人たちは実感しています。都会・田舎という二分された従来のイメージとは全く別の、これからの生き方・住まい方を一緒に実践していきましょう!

岡野道子

岡野道子(おかの・みちこ)
建築家

1979年生まれ。東京大学博士課程中途退学後、伊東豊雄建築設計事務所に11年間勤め、劇場や美術館、火葬場、こども園などを担当。2016年に岡野道子建築設計事務所を設立。主な作品は「檸檬ホテル」など。2017年より芝浦工業大学建築学部特任准教授。

丸山智也

丸山智也(まるやま・ともや)
グラフィックデザイナー

1979年山梨県甲府市生まれ。1998年名古屋市立大学芸術工学部入学。2004年廣村デザイン事務所入社。2012年MARUYAMA DESIGN設立。2014年から伊東豊雄建築ミュージアムの展覧会のグラフィックデザインを手がける。

石井 海

石井 海(いしい・かい)
デザイナー

1980年兵庫県神戸市生まれ。1999年筑波大学芸術専門学群生産デザインコース入学。2003年株式会社GKダイナミックス入社。2006年YAMAHA MOTOR ASIAN CENTER Co., LTDに出向。2013年EMPTINESSを設立。2015年より、明星大学デザイン学部非常勤講師。

伊東豊雄建築設計事務所

東 建男

東 建男(ひがし・たけお)

古林豊彦

古林豊彦(こばやし・とよひこ)

伊東建築塾

古川きくみ

古川きくみ(ふるかわ・きくみ)

ジョイス・ラム

ジョイス・ラム

関戸沙里

関戸沙里(せきど・さり)

山口絵莉一

山口絵莉一(やまぐち・えりい)

プロジェクトメンバーを募集します!

募集対象

近い将来、大三島への移住を考えている方

募集人数

若干名
※ご応募いただいた全員の方を対象に、面接による選考を行わせていただきます。

受講料

無料
※ただし、プロジェクトに意欲的かつ真剣に取り組んでくださる方に限ります。

募集締切

3月13日(月)

選考日

3月19日(日)※時間帯はお申し込みいただいた方に個別にお知らせいたします。

申込方法

本ウェブサイト大三島ライフスタイル研究所お申込みフォームからお申し込みください。

説明会を開催します!

日時:第1回=3月5日(日)15:00〜、第2回=3月12日(日)10:30〜
会場:伊東建築塾 恵比寿スタジオ
※事前申込は不要です。
※説明会への参加は必須ではありませんが、これまでの活動や2017年度の活動内容について詳しくご説明いたしますので、できる限りご参加ください。

Q&A

①面接ではどのようなことが行われるのですか?
塾長・伊東豊雄と講師数名、伊東建築塾のスタッフが出席し、受講の動機や参加を希望するテーマ、どんなことに取り組みたいか、といった具体的な質問をさせていただきます。
現在あるいは過去にご自身が取り組まれた活動に関する資料がございましたら、ご持参いただければと存じます。
所要時間は10分程度を予定しています。

②申込フォームが送信できないのですが・・・
ご不便をおかけしてしまい、大変申し訳ありません。時折、送信エラーが発生することがあるため、下記メールアドレス宛に「お名前・ふりがな・ご所属先・郵便番号・ご住所・Eメールアドレス・電話番号・略歴や主な活動・参加を希望するテーマ・受講の動機」を記載の上、メールを送信していただけますよう、お願い申し上げます。

③申し込んでから数日経っても返信がないのですが・・・
送信エラーのため、申込フォームが届いていない可能性があります。大変申し訳ありませんが、下記連絡先までお問合せいただけますでしょうか。

その他にご質問、ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください!
Tel:03-6277-2175
E-mail:kouza@itojuku.or.jp(担当:古川きくみ、ジョイス・ラム)

申込

> 大三島ライフスタイル研究所お申込みフォーム

過去の講座の様子

大三島ライフスタイル研究所は過去の「塾生講座」の活動を発展させたプロジェクトです。これまでの塾生講座で取り組んできた内容は以前のブログよりご覧いただけます。

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