子ども建築塾2018年度 後期第9回「プレゼンテーションってなんだろう?/アイデアをまとめよう!①」
皆さま、こんにちは。2019年2月9日に行われた子ども建築塾後期第9回の授業の様子をお伝えします。
本番模型制作にひとまず区切りをつけ、今回からいよいよ発表会に向けてのプレゼンテーションの準備に取り掛かりました。先生からプレゼンテーションの仕方をレクチャーしていただき、プレゼンシートの作成および模型写真の撮影を行いました。
まず始めに、今回の作品のテーマ「みんなの川のまち」を伝えるためにはどのようなプレゼンをしたら良いかについて太田先生からレクチャーがありました。
その際すべてのグループの模型を床においてみたので、まちとして自分の建築がどう立っているのかを意識的に見る機会にもなりました。
実際につなげてみたときに、隣のグループの豚の点景が目に入る子がいたり、新たな川との結びつきに気づけたり、広い視点でみたまちとの関わり方を発見できたと思います。
太田先生からは、子どもたちに意識してほしいこととしてそれぞれの街区ごとやこのまちにとって、自分のつくった建物がどのような役割を持っているかを考えることが自分の建築の魅力を考える上で重要になるというお話をもらいました。
役割というのは、ただ銭湯のような機能としてではなく風景や他の作品との相互作用で生まれる効果なども含めまちと向き合うキーワードだと思います。
太田先生は通りからの自分の作品の見え方などを、「こっちの通りから見たときにこの街区のここがまず目にはいるね」などアイレベルでまちを歩きながら見る感覚を子どもたちに意識づけていました。
またプレゼンシートをつくる中で、強弱をつけて話すことや組み立てを意識することで聞き手を引き込むことができるようになるというアドバイスを頂きました。
“子どものための建築空間“のポスターを見本に、写真を〇で置いてアートワークに被せることで意識的に強いコンテンツに見えるなど、実際にデザインされたものを例にお話もしていただきました。
残りの1時間はグループに分かれてプレゼンの準備をしました。
グループでプレゼンをする中で、自分のまちのイメージや訪れる人を思い出し、どのようにストーリーを展開していくかを自分の建築の役割を共有しながら進めていきました。
その中で、子どもたちがまちを訪れる人を意識しつつもそこで過ごす人の時間の経過もイメージできていることに、建築単体だけではできないまちとしての役割をとらえられようとしているのだということを感じ、成長を実感できました。
そして、授業の最後ではグループの中で各自2分でのプレゼンの練習を行いました。
言葉に出してみると今まで考えていたことがうまく伝えられないことに気がついたり、自分の案の魅力に気づけた子どももいたり、言葉にすることでTAや子どもたちからフィードバックを得ることができました。
発表の中で自分の案だけにとどまらないまちとしての相乗効果や広がりをうまく伝えていけることに期待しています。
次回はいよいよ後期最後の授業です。発表の練習も予定されているので、子どもたちが自信を持って発表できるようにアドバイスをし、案の魅力をうまく伝えられるようにサポートしていきたいです。
全員で元気に発表会に臨めるように体調管理にも気を付けていきましょう。
慶應義塾大学大学院 修士1年 鈴木 貴晴