子ども建築塾2019年度 後期第7回「本番模型をつくろう!②/一度全体をつなげてみてみよう」

2020年03月16日

今回の授業では、前半は模型制作、後半には敷地模型に模型を置いてみんなの商店街全体を確認しました。

今回の模型制作では、子どもたちの自主的な創造が目標だったため、いつものようにTA とマンツーマンで行う模型制作とは違い、一歩引いたところから TA は見守るかたちとなり子どもたちは四苦八苦している様子でした。しかし、自分なりに考えて素材を選んだり、手を動かしながらつくり方を試行錯誤している様子がいつもより強く見受けられました。

後半には全体確認が控えていたため、子どもたちは限られた時間で太田先生の指導の下、一番表現したい要素を完成できるように一生懸命模型制作に取り組みました。子どもたちは時間がない中でも、「壁を何層にして猫の通り道をつくりたい」や「脚の悪い人のために、足湯に浸かりながら移動できる椅子付きスロープをつくりたい」など自由な発想とこだわりを持っていて、理想をかたちにしようとする姿に感心させられました。

全体確認では実際に敷地模型にみんなの模型を置いてみて、隣との関係や商店街全体の印象、それぞれのお店のヴォリューム感を確認することができました。各々の模型はまだまだ未完成ながらも、初めて自分のお店が建ち並び子どもたちもワクワクがとまらない様子でした。並んだ自分たちの模型を観察する中で、実際に隣の建物との関係から模型の位置を少しずらす子どもや、隣の敷地同士でどんなつながり方ができるのか話し合い、周辺との関係を意識して自分が周りの環境に対してできることを考えようとする子どもたちがたくさん見受けられ、密度の濃い全体確認になりました。

太田先生からは①道との関係を考える②店先を考える③隣に負けない模型をつくること(お客さんに自分のお店を選んでもらうため)という 3 つのアドバイスをいただき、個別のお店として魅力的であることや一つの商店街として全体が楽しくなることの大切さを再確認しました。

模型制作は大詰めに入りますが、隣のお店や向かいのお店など、周りとのつながりも意識しながら残り 3 回の授業も楽しく進めていきましょう。

実践女子大学 3年生 武田梨喜