子ども建築塾 前期第6回

2012年07月26日

 

皆様、こんにちは。東京大学生産技術研究所、村松研究室博士課程の田口純子です。

7月14日に行った子ども建築塾前期第6回、前半は「見学会に行ってみて?」というテーマで、
前回見学した藤本壮介さんによるHouse NAの感想を全員で話し合い、後半は各自で「自分の住みたいいえver.2」のスケッチに取り組みました。

 

House NAのどこが好きだった?どんなところが好きだった?

さて、前半の話し合いは、全員でHouse NAの1/7平面図をぐるっと囲んで行われました。

「私の好きな所は2階のダイニングです。木の机と椅子があって気持ちが落ち着きました。」

「僕の好きな所は3階の主寝室です。風が通り抜けて、涼しくて落ち着きました。」

「僕の好きな所は3階のテラス03。周りの景色が良く見えました。柵がないから落ちそうで怖かったです。」
 

図面上の、塾生のみんなの気に入った場所に、付箋が次々と張り付けられていきます。
 

「僕の好きな所は食糧庫です。自分の体の大きさにちょうどいいし、閉じこもることができるので落ち着きます。」

「私の好きな所は食糧庫とリビング03です。食糧庫は少し暗くて秘密基地みたい。食糧庫の前から、
キッチンにいるお母さんに宿題の音読を聞いてもらいます。リビング03は日当たりが良く、そこで昼寝をしたいです。」

「僕の好きな所はゲストルーム01です。2階を歩いていたら1階からの吹き抜けにつながる段差に気づいて、
初めてゲストルーム01を見つけることができました。1階と3階は、図面をトレースした時(第4回の授業)とは違う印象を受けました。」

第4回でHouse NAの図面のトレース、第5回で見学、第6回でもう一度図面を目の前にしてその感想を話し合った塾生のみんなは、
記憶を頼りに、図面を指差して、二次元で表現された空間に実際に体験した空間のイメージを重ねていたようです。

そのイメージには、光や風、物音やみんなの声、お気に入りの場所で生まれた感情、部屋と部屋を行き来する間に見えた様々な風景など、
平面図上には表現し切れない様々なものごとが散りばめられていたことでしょう。

 

House NAに住んでみたい?住んでいる人の気持ちになって考えてみよう!

House NAに住んでみたいかどうかを尋ねられると、男の子は「住みたくない」、女の子は「住んでみたい」と答える子が多くいました。
ガラスの開口が多く開放的なHouse NAの空間に、男の子は少し躊躇してしまったようです。
 

「では、住んでいる人の気持ちになって、なぜ住んでいるのか、考えてみましょう。」

伊東先生に促されて、塾生のみんなは考えだします。

「テラスがたくさんあって気持ちがいいところ。」

「色んな部屋があるところ。リビングだけでも幾つもありました。」

「沢山の部屋が繋がっていて、奥行きがあるように感じました。」

House NAの敷地面積は決して大きくありません。
しかし、沢山の小さな部屋がレベル差をもって配置されていることで、限られた敷地面積に対して、内部空間を広く感じることができます。

また、それぞれの部屋がゆるやかに繋がりあうことで、家全体に人の気配が拡がっていきます。

こうした空間を体験することで、塾生のみんなの考える「自分の住みたいいえver.2」もまた変化していくことでしょう。

 

「自分の住みたいいえver.2」を描いてみよう!

House NAの感想の話し合いを終え、グループに分かれて、いよいよ「自分の住みたいいえver.2」のスケッチに取り掛かります。
これから前期の終わりの発表会に向けて、このスケッチをもとに様々な想像を膨らませて模型やプレゼンテーションの材料をつくっていきます。

House NAの見学や、太田先生のレクチャー「みんなの家はどこにある?」を受けて、
塾生のみんなが考える「いえ」(「いえ」にいる私や家族、「いえ」で何をするか、「いえ」の周りの環境、、、、)は少しずつ変化しています。
それに伴って、「いえ」の大きさやかたちも変わっていきます。

 

「木の素材を多く使って、落ち着く「いえ」にしたい。」

「屋上に小さな庭を作るつもりだったけれど、一階に自然を取り込んで、二階より上はもっと自由につくりたい。」

「イメージが沢山湧きすぎて、一日じゃ描ききれない!」
 

 

授業時間の終わりまで、塾生のみんなとTAの活発な話し合いが続きました。

 

次回は、いよいよ「自分の住みたいいえver.2」の発表と、1/50模型の製作に取り掛かります。夏休み前の最後の授業です。
前期では初めての模型制作、スケッチとはまた違い、三次元のかたちと向き合う機会です。楽しみですね!