塾生講座 レビュー③

2016年09月08日

9月3日、恵比寿スタジオで塾生講座第3回のレビューを行いました。前回のレビューで講師陣から受けた感想、意見を参考にブラッシュアップした進捗報告を発表しました。

ガイドブックチーム
8月6日~10日に実施されたチーム合宿の報告がありました。「地域おこし協力隊の方々」「大三島への誘致」「島の良さをどう伝えるか」という課題を考えながら、どのような形状でガイドブックつくるかなどが検討しました。講師陣からは内容を絞り込むこと、また、時間をかけて「場所編」「人編」などシリーズのような編集方法としても良いのではないかというアドバイスがありました。

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ブランディングチーム
改めてブランディングチームの原点について考えるところから発表が始まりました。伊東建築塾ならではの視点で、建築的な要素をクリエイトし、クールなテイストで進んでいきたいとのことです。また、Tokyo Design Weekでは「建築おみくじ」を販売する方向です。

ブランディングチームはチーム内でさらに4班に分かれており、「参道マーケット班」はマップ作成支援、情報発信支援、スポンサー誘致支援、イベント立案支援を提案し、「イノシシ班」は2級イノシシの活用や食のイベント立案、革の活用、商品マークのリニューアルを検討し、「塩班」は伯方の塩の活用方法など、各班の進捗も報告しました。

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ワイナリー休憩小屋・醸造所+オーベルジュチーム
休憩小屋はモックアップを制作する経験から得た気づきや今後の方向性、具体的な予算提示がありました。前回からのブラッシュアップとして、日よけや床がある案を複数提案しました。講師陣からは、モックアップは何のためつくるのか、どうすれば快適になれるのかを考えながらつくるようアドバイスがありました。また、オーベルジュの今後の計画やイノシシによる被害があったぶどう畑の対策についても話がありました。

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農業スクールチーム
6月19日に行われた「わしが父さんじゃ!」イベント、また、8月6日〜7日に開催した「やさいの学校 Vol.2」、伊東建築塾が主催した8月28日の「とれたて島野菜の会」の実施報告がありました。

「わしが父さんじゃ!」は鷲ヶ頭山で父の思いのありったけを叫ぶイベントでした。海苔で「父」という字を貼った特製おにぎりをふるまい、総勢20名ほどで盛り上がりました。このイベントは来年も実施する予定です。

「やさいの学校 Vol .2」は吉川自然農園で実施されました。ネーブルの摘果、畝の除草・除虫など無農薬ならではの手入れの方法を体験しました。

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伊東建築塾が主催した「とれたて島野菜の会」は夏に食べたい旬の野菜を大三島から取り寄せて、吉川自然農園の吉川努さんに野菜づくりのこだわりを話していただくイベントでした。こちらも今後、継続的に実施する予定です。

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「とれたて島野菜の会」イベントの様子

ネット販売チーム
冬に販売を目指している「イノシシ×レモン=島鍋セット」の材料調達のため大三島へ行き、イノシシ肉、無農薬レモン、無農薬野菜等の生産者の方のご協力やアドバイスをいただけたこと、また、島鍋のレシピや助成金についての報告がありました。講師陣からは運営や島鍋の活用方法についてアドバイスがありました。

大三島公民館+図書館チーム
「ゆっくりとした時間が流れる、家のような居場所をつくる」というコンセプトのもと、大三島公民館のエントランスの改修提案が発表されました。公民館内にある図書館も活用し、エントランスを島民のみなさんにより一層活用していただけるよう、図書館の利用者やスタッフのニーズを伺ったうえで市へ提案する方向で進めようというアドバイスをいただきました。

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屋台チーム
前回のアドバイス受け、モックアップとともに具体的な案の発表がありました。大三島らしさを出すために、港に停泊している船の白い帆をイメージし、デザインされた屋根がフレームのかたちによって表情が変わるプランなどを提案。講師陣からは夜の使用も意識することや、デザインに動きや楽しさを感じられるものが良いのではとのアドバイスがありました。

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鈴木邸改修チーム
神奈川大学曽我部・吉岡研究室の大学生による鈴木邸改修の進捗報告がありました。床下や屋根裏の耐震補強の具体的な報告や、今後は瓦を使った屋根や畳の作業に入る予定との説明がありました。講師陣からは、古民家改修の事例として作業の様子を記録しておくことが大切とのアドバイスがありました。大学生のみなさんは改修作業だけではなく、島の方との交流も積極的で、9月中旬に行われる地方祭でおみこしを担ぐ予定との報告もありました。

塾生は自主的に大三島へ行き、島の方々との交流や島の良さを体験した結果を報告しています。私たちも今回のレビューにあたり、島の方々のお話しを伺いに行きました。仕事の合間での活動は大変ですが、島の美しさに触れること、普段なかなか出会うことのできない方々との交流や、一つのことをみんなで達成しようというエネルギーを体感すること、そして大切なのに忘れがちな「デザインとは何か」「利用者や生産者、島の方々の立場にたったモノづくりとは何か」など課題をじっくり考えることはとても豊かで贅沢な時間です。

私たちの取り組みにより大三島という素晴らしい島に興味を持っていただき、多くの方に島を訪れていただけるよう力添えができたら幸いです。

塾生 佐藤桐子