塾生講座 レビュー⑧

2017年03月29日

2017年最初のレビューが1月28日に行われました。3月18日に公開発表会を控え、レビューは残すところ2回、2016年のそれぞれの活動を振り返りつつ、次年度に向けての展望も見据えながらの議論が展開されました。各チームの活動報告を、簡単にまとめました。

ガイドブックチーム
前回発表された「未来新聞」の内容を創刊てきるところまで詰められた内容が発表されました。発行日を2020年に設定し、2017年の時点ではまだ取り掛かったばかりのプロジェクトが、2020年には既に実現されている体裁でのコンテンツを作成し、近い未来を想像しながらワクワクしそうな新聞になります。ただし、コンテンツ一つひとつが将来実現できると言い切ることのできない内容も多く、2016年度の活動報告の一環として創刊するには早すぎるのではないか、という講師の方々からの指摘がありました。また、ブランディングチームの考える方向性と内容が被ってしまうところや、ネーミングの部分など、一つのイメージに統一されたほうが良い内容もあり、今後全てのチームとの連携が必須課題であることも明確になってきました。


未来新聞「OH! MY SHIMA」デザイン案

ブランディングチーム
たくさんの人が訪れる大三島にするため、楽しいことがいっぱい詰まった島であることを伝えるため、「こっそりと大三島」「小さな個人計画」などをキーワードに、いろいろなプランの発表がありました。プランにデザインが入ることにより、楽しみを感じられる要素が増え、「力が出る→何か手伝いたい→人が集まってくる」というポジティブな連鎖反応が生まれ、話題となります。コストや労働力においては島の人たちとの協業が必要で、島の人たちの気持ちを動かすためにも、大三島にニュースをもたらすことが必要なのではないかという主旨から、具体的なデザインに落とし込まれた提案内容でした。

ワイナリー休憩小屋+醸造所・オーベルジュチーム
良いぶどうを育てるために必要なことを共栄堂の小林剛士さんなどにヒアリングした調査結果の発表がありました。ぶどうがその土地に馴染むにはかなりの年数が必要なこと、たくさんの設備投資も必要なこと、またそもそも苗木が手に入らない、島の人たちにワインを飲む習慣がないなど、いろいろな問題点も見えてきました。船着場にオーベルジュを構え、船で訪れるワイナリーの構想も提案されました。

Farm HUBチーム
2016年に実施した活動報告のまとめの発表と、今後の課題として「プロジェクトの運営基盤づくり」の構想の発表がありました。イベント開催の運営から、実際に移住した際の労働時間やコスト面などを分かりやすく伝えられる資料づくりをスタートし、3月の活動報告会までに2017年度の課題をまとめる予定です。

大三島公民館+図書館チーム
行政に提案する具体的な企画案について、実際どう進行できるかを公民館勤務の方にヒアリングしたり、問題点がどこにあるのかを提示しました。島の住民の方々にも、良い方向に変えていきたい気持ちは強くあるものの、条例に縛られ、結局何も変えられない現状だということが分かりました。今後提案していく企画案は、行政に対してやってほしいことを明確に伝える内容に仕上げていくことになりました。

屋台チーム
大山祇神社参道の緑化計画として、参道を「花道」にする計画が発表されました。黄色の花を一年中絶やさないために、花の種類や栽培時期などの詳細調査からベストな花選びの提案、またイメージが湧きやすいようにチラシのデザインの提案もありました。


「HANAMICHIプロジェクト」チラシ案

おおみしまーけっとチーム

イノシシレモン鍋のセットを、送料含め税込3,200円で、限定30食を実際に販売できるところまで落とし込まれた内容の発表がありました。同封するレシピの内容について、つくり方を大きく写真付きで取り上げた方が分かりやすいというアドバイスがありました。また、単に商品を届けるだけでなく、商品を通じて都市と島を結びつけていくことが一番の目的なので、今後に何かつながっていく販売方法も考えてほしい、という講師の方からのコメントがありました。

2016年は、たくさんのチームがそれぞれの課題に対して試行錯誤し、考え、かたちにしたりしてきましたが、これらの活動を全て一体的に考え、2017年はより具体的な実践へと動いていくことになりそうです。これからの全体の動きも楽しみです。

塾生 渡辺紀子