子ども建築塾2023年度 前期 第2回「まちに出る」
5月13日(土)に行われた、前期第2回授業の様子をお伝えします。
第1回の授業からゴールデンウィークを挟み、二週間ぶりに授業に臨む子どもたちは、どこか緊張した面持ちで塾にやってきました。
それもそのはず!今日はそれぞれのグループで、ゴールデンウィーク中に出されていた自分が住みたい・いいなと思う場所を見つけてくるという宿題を発表しなければいけないからです!
子どもたちが揃い授業がはじまると、最初にアストリッド先生からこんなお話がされました。
「今日のまち歩きでは、マンホールや土の下のような隠れ家・ヤドカリのような場所ではなく、明るくて楽しい場所でどんなことをしたいか考えよう。どこかに棲みつくのではなく、伊東”建築”塾だからこそ何かをつくる・組み立てる事を考えよう。」
このお話の後は、グループ別に宿題の発表です!
排水溝の穴の中やマンションの手すり・ビルの屋根など、自分が見つけた都市の隙間のような居場所をスケッチや写真を使って分かりやすく発表してくれました!
この発表を受けて私たちTAがこの場所でどんな事をしてみたいかなどの問いを投げかけ、この後のまち歩きの発見のきっかけを子どもたちと考えました。
宿題の発表後、太田先生から変な敷地を見つけて欲しい、悪ふざけの練習といったまち歩きに対する心持ちのお話があり、いよいよ、まちに飛び出す時間になりました!
外はあいにくの天気で、すこし小雨が降っている中、アストリッド先生のグループと太田先生のグループに分かれてまち歩きがスタートしました。
スタジオを背にし、住宅街を進んでいきます。
「あの屋根の上はどうだろう?」「この家の隙間に入りたい!」など方々で子どもたちの楽しそうな発見の声が聞こえてきました。
一方で、アストリッド先生のお話にあった明るくて楽しい場所と、子どもの考える秘密基地の像は少しずれているみたいで、見つけた発見の中には石の下や、看板の中など、少し閉ざした暗い場所がありました。
そこでまち歩きで発見を楽しみながらも、子どもたちの楽しいと感じる光景を理解し、まちの明るい空間を実際に指しながら、開けた空間をつくりたくなるような話をしました。
そんな会話をしながら歩いていると、次第に崖のある急斜面や入り組んだ小路など面白い場所に行きつき、子どもの想像力も場所の変化に伴い膨らんでいきました。
最終的に建物の飛び出している梁の間や、木がくっついて生えている螺旋階段といった、開けた場所を見つけ、木に飛び移るアスレチックやあみあみで揺られながら寝たいなど、やりたい事もどんどん溢れていきました。
塾に戻ると、このまち歩きで見つけた場所ややりたい事をスケッチブックに書いて、今日の授業は終了となりました。
今回の授業を通して課題に対するイメージが広がったので、次回以降の授業では、このイメージを実際の大きさ・スケールに落とし込んで考えていきます!
日本大学 3年 中根圭太