子ども建築塾 前期第1回「いろいろな素材でできた建築を見てみよう!」
みなさま、こんにちは。
2016年4月16日、待ちに待った子ども建築塾1回目の授業が始まりました。今年で子ども建築塾は6年目を迎えます。今年もどのような作品ができるのか、とても楽しみですね!
前期の授業テーマは「素材」です。紙、木、布など、世の中にはさまざま素材があります。今回の授業では、まずいろいろな素材でできた建築があることを知り、身近な素材を触りながら、実際に手を動かし、いろいろなかたちをつくります。
いろいろな素材でできた建築を見てみよう!
はじめに先生方、スタッフの紹介を行い、早速授業がスタートしました。前半では、伊東塾長よりレクチャーをしていただきました。
「建物はどんな素材でできている?」という先生の質問に対し、子どもたちが「木」「コンクリート」「紙」「レンガ」など、思いつく素材を挙げていきました。「子ども塾が開かれている恵比寿スタジオは鉄骨造なんだよ」という小話も教えていただきました。
レクチャーでは、さまざまな実例を見ながら説明していただきました。木、竹、プラスチックなど、建物に使われている一般的な素材から、風船、紙、サランラップなど、知っている素材だけど、こんな素材でも建物ができるんだ!という事例にも触れました。レクチャーを聞いている子どもたちは、真剣なまなざしで先生の説明を聞いていましたが、時々変わったかたちの造形物が出てきたときは、子どもたちもにっこり、和やかなムードでした。最後には、伊東塾長が設計した「みんなの森 ぎふメディアコスモス」も登場しました。この建物は巨大な木製格子屋根と小さなかさのグローブによって、光や温熱環境の省エネルギー化に寄与しています。
「構造や周辺の環境への配慮、用途など、建築をつくる上で気をつけることはたくさんありますが、まずは自由につくってみよう。」伊東塾長のそんな言葉で、レクチャーは締めくくられました。
紙を使っていろいろなかたちをつくってみよう!
レクチャー終了後、早速素材に触れながら手を動かしはじめました!今回は私たちにとって身近な素材である「紙」を使って、どんなかたちができるのか考えてみました。
A4サイズの白いコピー用紙を、変わったかたちに切ったり、ねじったり、折ったり、紙と紙を貼り合わせたりして、各々好きにつくっていきました。切り方を工夫して切るとおもしろいかたちができることを知っている子はそれを実践してみたり、自分のつくりたいかたちを最初に決めてつくる子がいたり、子どもたちのアプローチは十人十色でした。TAも子どもたちと一緒にさまざまなかたちをつくり、持っている技法をレクチャーしていました。
最後には、グループごとにどのようなかたちができたか発表しました。紙を折って、帽子のようなものをつくった子がいたり、シュレッダーばさみを使ってちょうちんのようなものをつくったり、一枚の紙で巨大な円をつくった子もいました。子どもたちは違うグループの発表のときも真剣に聞いていたのが印象的で、すごいと思ったことには「おお〜!」と感嘆の言葉が出ていました。一人として同じかたちをつくった子はいなく、みんな違ってみんないいかたちができていました。
次回からは、紙だけでなく、実際にいろいろな素材を使ってかたちをつくっていきます。紙のような柔らかい素材もあれば、石のような硬い素材もあります。素材によってできるものが全然違ってくるので、みんながどのような素材を使って、どんなものを造形してくれるのか、期待が高まります。今回の授業で学んだことを活かして、たくさん創造してほしいですね。
工学院大学大学院修士課程1年 五十嵐愛実