LIXILメムメドウズプロジェクト「大樹町の食を楽しむワークショップ」(2日目)

2017年03月28日

北海道大樹町の朝の空気は冷たく澄んでいました。息は雪のように白くなっていましたが、冬の柔らかい光がスタジオメムに差し込んできました。

2日目となる「大樹町の食を楽しむワークショップ」では、大樹町をはじめ、帯広市、そして少し離れている池田町からも参加者が集まり、料理家のヒラタマリさんを講師にお迎えし、ジャムづくりワークショップを行いました。

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一人1台のカセットコンロと大きな鍋を作業台にセッティングし、時計が10時を回ると、ワークショップが始まりました。

今回のワークショップは冬期の開催となり、大樹町では果物を収穫できない時期でしたが、伊東建築塾がプロジェクトを進めている大三島から旬の柑橘を取り寄せてジャムをつくることになりました。瀬戸内海に浮かぶ大三島は温暖な気候に恵まれ、みかんをはじめ、30種類以上の柑橘が栽培されている柑橘農業が盛んな島です。穏やかな瀬戸内海に面した畑で育った無農薬のみかんは皮ごと使えるので、ジャムづくりにはぴったりです。今回のワークショップでは、みかんとゆずを使いました。

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ワークショップの始めに、ジャムづくりの手順の説明がありました。マリさんは早速手を動かしながら、つくり方を見せてくださいました。まずはみかんやゆずをむいて、皮と果肉を分けます。そして、皮だけを薄切りに切っていきます。皮についている白い部分や果肉の白い袋は苦みになるので、それらを全部取り除かないといけません。

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レシピを見ると、プロセスはそれほど複雑ではないようですが、きれいに均等に皮を薄切りにできるかは腕が問われます。少し苦戦した参加者もいましたが、時間をかけて丁寧に白い部分を取り除きました。さらに皮の苦みを取るために、お湯で数回茹でこぼします。

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次に、皮と果肉を鍋に入れて、砂糖をまぶします。

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ここで一晩置くのが理想的ですが、今回は時間の制約があるため、このまま火にかけて105℃まで煮つめました。ゆずはみかんよりもペクチンを多く含むので、すぐにジャム状になりました。ふつふつと煮立つジャムを見ると、思わず口角が上がります。

最後に種とレモン汁を入れて、とろみが出たら完成です。

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でき上がったジャムをビンに詰めて、逆さまに置いて翌日まで冷やします。今回のワークショップでは一人2ビンずつ持って帰ってもらうことができました。このジャムは冷蔵庫に入れると、なんと1年間も持ちます。

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ワークショップが終わった後、焼きたての自然発酵のパンとともに、自分たちでつくったジャム、そして1日目のワークショップでつくったリコッタチーズと豚のリエットも一緒に出して小さな試食会を行いました。

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2日間のワークショップはあっという間に終わりましたが、みんなで料理をつくり、食べながら、マリさんの料理に胃袋を掴まれて楽しいひとときを過ごすことができました。参加者からは、来年もぜひやってほしいというコメントをいただき、スタッフとしては嬉しい限りです。次回は十勝のブルーベリーを使ってジャムをつくってみたいと、今からさまざまなアイデアが膨らんでいきます。お腹を空かせて、また大樹町の皆様にお会いできることを楽しみにしています。

伊東建築塾 ジョイス・ラム