子ども建築塾2022年度 後期 第3回 アイデアの共有「マスタープラン」
11月12日(土)に行われた、後期第3回授業の様子をお伝えします。
後期第2回授業で、百人島の形態が大きく変わりました。第1回授業では開放的でみんなで暮らす島というのを考えながら計画が行われました。
しかし、第2回目から孤立した島という外部からの支給がなくなった最低限必要な機能。この島のみで完結する様にしなくてはなりません。
今回の授業では、どんな場所をつくりたいか、自分がその場でどんなことをしているかという、より具体的な内容を考えました。
子どもたちが意識するよう伝えられたのは、3つの繋がりです。
広場の繋がり、海の繋がり、隣の敷地の繋がり、でどのようなアクションが生まれるのか。1人で島をつくるのではなく、子どもたちが協力し合い生まれる島。3つの繋がりを生む為にも協力が必要。周りが全て海で覆われていることがこの敷地の特徴であるため、海との関係性が特に大切になってきます。
TAは、子どもたちが意見を交換する中で、スケール感を意識するように、1/40スケールの子どもたちの点景とスタジオの図面を島の中に入れ見比べて理解を深めました。
スタジオの図面を島に入れてみると、思ったよりも島が大きいことが分かります。
授業内容の説明が終わり、早速に敷地をみんなで囲んで考えていきます。
大きな敷地にスケッチをしていく中で、付箋を貼り、どこに何があるのかをイメージしやすくしていました。
しかし、アストリッド先生がおっしゃっていたように、「付箋に書くのはイメージが湧きにくく、立体的な建築のイメージがつきにくい。だから直接かたちを描きましょう。スケッチをすることが建築家の仕事!」
そのアドバイスを受け、直接に子どもたちが描き込むことで、より具体的な登場人物が見えてきました。
1つの岬に20人の暮らしと、それぞれの仕事が建物として描き込まれることにより、配置の関係性も生まれてきました。
具体的には、港の空間を隣の島と共有する事や、広場に対して交換所などの物々交換ができる場所を建て島全体が共生し合える、空間が生まれてきました。
次回はいよいよ中間発表になります。
第3回目授業で学んだ、3つの繋がりを踏まえ100人の暮らしと仕事を、建物にして考えていきます。また、人間の大きさを考慮して、大きくもない小さくもない程よいサイズ感の空間をデザインしていきます。
最後に伊東先生が、施設として捉えるのではなく、図書館は「本を読むスペース」と例えていました。この意図として、施設として捉えてしまうと、そこに集まるのは限られた人で仕事も限られたものになってしまうからだと思いました。
子どもたちが持つ可能性を施設として縛られる事なく、一人一人が持つアイデアを、中間発表で発揮できるように、みんなで頑張っていきましょう!
日本大学 2年 三浦哲平