子ども建築塾2024年度 前期第7回 つくりながら、描きながら、考える②

2024年07月31日

7月20日(土)に行われた前期第7回の授業の様子をお伝えします!

この日は、4月からはじまった課題の大詰めを迎える模型制作の2回目でした。中間発表でいただいたアドバイスをもとに、子どもたちは模型制作に取り組んでいます。絵に描いたものを3次元にする過程で、おおまかなかたちが見えはじめてきました。

授業の最初に先生方から模型制作に取りかかる際のアドバイスがありました。「全体のかたちが見えてこないと次回までに間に合わないから、3次元でのスケール感を大切にし、中から外から何が見えるかを意識してもらいたい」とのことでした。「全体ができると小さい手直しが怖くなくなり、いろんな物語が発生してくるよ」ともアドバイスをいただきました。この言葉に子どもたちは深くうなずき、いっそう意欲を燃やしていました。

模型制作がはじまると、子どもたちの目は一気に輝き、もくもくと自分の作品を仕上げていきました。時間が限られている中で、試行錯誤しながら模型をつくる様子は、見ている私も圧倒されるほどでした。迷いながらもギリギリまで課題に打ち込み、次回に向けてできる限り作業を進めました。

作業中、子どもたちはスケール感をつかむためにスケール定規や自分の写真の点景を模型と照らし合わせました。中に入ったときの目線や周りに何が見えるかを考え、それに合わせた材料を選定し、表現力を磨いています。模型が立体的でリアルな印象を与えることができるため、思い描いたものを他の人に伝えやすい題材になります。

模型制作は試行錯誤の連続です。子どもたちは最初のアイデアから少しずつ修正し、完成度を高めています。小さな手直しでも全体の完成度に大きく影響することを理解しながら作業を進めています。全体が完成すると、模型から物語が生まれることもあります。自分の作品のストーリーを想像し、それを表現することで模型がより魅力的になることを期待しています。

次回は、模型制作最後の授業日です。さまざまな方面に興味を広げ、想像力を働かせて「楽しい屋上暮らし」を目指していきましょう。子どもたちの創造力がどのように結実するのか、今から楽しみです!

工学院大学 2年 安部まつり