子ども建築塾2024年度 前期第9回 “物語”をつくってほしいなぁ

2024年08月29日

8月24日(土)に行われた第9回の授業の様子についてお伝えします。

模型制作を終え、今日はいよいよプレゼンテーションを準備する日がやってきました。これまでの模型制作では、自分のスケッチで描いた屋上をかたちにしていきましたが、今回はいままで自分が考えてきたストーリーをまとめます。

つまり「かたちから言葉」として自分が考えた屋上を再度表現する必要があります。スケッチブック1ページずつに、どういう屋上にしたのか、朝起きてから夜寝るまでどういう1日になるのか、スケッチも駆使して描いていきます。

中間発表では、スケッチを基に自分の理想的な屋上暮らしについて「私はこうしたい!」と自信をもって紹介していました。次回のプレゼンテーションも模型を前に2分間でアイデアを発表してもらいます。普段、大勢の人の前に立って発表する機会は多くはないと思いますが、子ども建築塾では大切なステップになります。

授業内でそれぞれに発表の練習をしてもらいましたが、子どもたちは話したいことがまだまとまらず、苦戦していました。

なぜ人前でのプレゼンが必要なのか、授業前に太田先生が言っていたことがあります。それは「人のために建物をつくる建築家は、自分の設計した建物が相手(施主)に良い建築だなと思ってもらうためにアピール(プレゼン)しないといけない」ということでした。これは、実際に建築の仕事でおこなわれていることです。

子どもたちの作品には、施主の設定はないので理解しにくい部分もあると思いますが、「もし自分の家を建築家に設計してもらうときに建築家の話し方にハキハキとした自信が感じられなかったら『本当に家が建つのかな?』と不安になりませんか。せっかくの自分の家ですから、自信をもって楽しく明るくプレゼンしてくれる建築家にお願いしたいですよね。プレゼンひとつで信頼されたり、されなかったりお金をもらえたり、もらえなかったりそのくらい大切なものです。」とお話がありました。

子どもたちはまだ発表に慣れていない部分もあると思いますが、繰り返し練習すれば必ず上手になります。次回の発表に向けて、先生方のアドバイスをいかしましょう!

・「自分の作品の1日の流れをイメージする」
・「窓からどんな景色が見えるのか」
・「季節が変わるとどうなるのか」
・「屋上の環境は自分にとってどういう存在なのか」

みんなのストーリーを楽しみにしています!

青山製図専門学校 2年 山本 駿介