子ども建築塾 2025 年度 前期第 1回「風とともにくらすいえ」課題レクチャー

2025年05月23日

2025年4月26日(土)に行われた、前期第1回授業の様子をお伝えします。

2025年度子ども建築塾がいよいよスタートしました!
これからどんなことがはじまるのか、子どもたちはワクワク・ドキドキしている様子。

はじめに塾長の伊東先生から「楽しむ場所にしよう!自由な場所にしよう!」とお話しいただきました。これから1年間、子ども建築塾での時間を楽しみましょう!

前期のテーマは、「風とともにくらすいえ」です。

最初に、子どもも先生もTAもみんなで「風を感じる瞬間」を発表しました。
・桜の花びらが雨のように散っているのを見たとき
・風になびく服をまとった彫刻を見たとき
・小学校の教室で給食のにおいがしたとき
・沖縄のサンゴでできた石垣の隙間から音がしたとき
・木の葉が擦れてカサカサ音がしたとき
・真夏に訪れた日光の滝で涼んだとき
などなど 「風を感じる瞬間」がたくさん出てきました。 何気ない日常での出来事から旅行での特別な経験まで、どれも聞いているだけで五感が刺激される素敵な「風を感じる瞬間」でした!

次に、風に関する素敵なレクチャーをアストリッド先生にしてもらいました。 先ほどの感覚的な話とは打って変わって、少し理論的で難しいお話でした。 風は温度差(気圧差)により空気が移動することで生じます。風は世界のありとあらゆる場所で吹いており、人間はその風を昔から生活に取り込んできました。その例として見たパキスタンのウィンドキャッチャーやブルキナファソの学校などはどれもユニークで自由なかたちをしていました!

その後、恵比寿スタジオの窓を開けて、実際に風を取り込んでみました!風がスーッと入ってくるのと同時に、子どもたちの感覚のスイッチもスーッと入ってきたようで、それまで静かに話を聞いていた子どもたちが「冷たい!」「こっちだけ風が吹いてる!」など感じたこと次々に言葉にしていました。

理論的で少し難しいお話の後は、「風と音」や「風で動く」といった感覚的でワクワクする事例を紹介してもらいました。

イギリスの建築スタジオNEONが手掛けた「Shiver House」やテオ・ヤンセン氏が生み出した「Strandbeest」。五感に訴えかけてくるものを前にすると、やはりワクワクしてきました!

様々な「風を感じる瞬間」の事例を聞いて、「風に注目するだけでも、これほどまでに面白いことができるのか!」とアイデアの幅が広がりました!

気付けばもう授業終了の時間で、あっという間の第1回目でした。初回から、時間を忘れてしまうほど、楽しむことができました。

最後に先生方からアドバイスをいただきました。

伊東先生
「湧いてきたアイデアはすぐに記録しよう!今日やらなきゃダメだよ!風を取り込む機能的ないえよりも、風で動いたり音が聞こえたりするいえの方が面白いと思うよ!みんなの想像力を膨らまして、ユーモアあふれる『風とともに暮らすいえ』をつくろう!」

式地先生
「今日もらったスケッチブックを『建築の発明ノート』にしよう!大きなアイデアも小さなアイデアも全部残しておこう!ダメなアイデアなんて無いよ!」

太田先生 「普段から、寝たり起きたりするときに風を意識してみよう!」

柴田先生 「ゴールデンウィーク中、虫を網で捕まえるような思いで風を捕まえてこよう!」

次回もまた楽しみましょう!

TA 野邊 俊太郎