子ども建築塾 2025 年度 前期第 8回 描きながら、つくりながら、感じながら、考える④
8月2日(土)に行われた、前期第8回授業の様子をお伝えします。

今日は模型制作最後の日です!みんな暑さに負けずに、元気よく来てくれました!
授業のはじめに、TAの東野さんから北宋時代の政治家であり文学者の蘇舜欽の漢詩『暑中間詠』の紹介がありました。冷たい水に浮かべた果物の浮き沈み、横になって雲が流れていく姿を眺める様子など、暑い中でどのように「涼しさ」を感じていたのかを詠んだ詩で、昔の人と今を生きる私たちも変わらずに「風」を感じていたことがこの詩から伝わってきました。模型制作ラストスパートの日ですが、同時に次回の発表の準備として、そろそろ作品のタイトルや説明を考えなくてはならないタイミングでしたので、とても良い参考になりました。

制作時間では、ここまで作り上げてきたかたちから、どの部分で風を一番感じるのか?色を変えてみたらもっと涼しそうか?などと、それぞれが自分の作品にもう一度向き合い、最後の最後まで試行錯誤していきました。

材料置き場には常に子どもたちが行き交い、「この材料なら表現できるかな?」「この材料を使った方が涼しげなんじゃない?」「風を当てて考えてみよう!」など、TAと話し合っている姿が見られました。

作業中、アストリッド先生から「自分たちの点景を最低3人はいれましょう!」とアナウンスがありました。自分の提案したいえで実際に生活しているイメージをきちんと持つために、点景を入れることはとても大切です。自分の姿や先生方の姿をした点景を通して、誰かにアイデアを提案するだけではなく、自分事として捉えます。
あっという間に作業時間も終わり、子どもたちの目には達成感が感じられました。太田先生は子どもたちの集中力の高さに驚いていました。

先生方やTAからのたくさんのアドバイスをもらい、スケッチとはまた違い、手を動かしながら模型をつくることによって、新しい発見があり、自分が最初にイメージしていたものからブラッシュアップされた作品ができたのではないでしょうか。

次回、自分が考えた「風とともに暮らすいえ」を自信を持って発表できるように、準備をしていきましょう!
日本女子大学 2年 焼山愛菜