しまなみ海道視察 2日目 大三島

2013年06月18日

前回のレポートに引き続き、視察2日目のレポートをお届けします。

2日目は大三島で3件の打ち合わせを行いました。IMG_8174

1件目は、大三島分校の先生と生徒さんが一緒に行っている参道保存プロジェクトについての打ち合わせです。

参道保存プロジェクトとは、大三島の中心にあたる宮浦地区に大山祇神社という有名な神社の参道があり、そこを保存していく活動です。大三島分校の社会科の田村先生と、生徒会の生徒さんたちが以前から活動をされていることを聞き、伊東塾としてもなにか協力したく、このプロジェクトが始まりました。

今回が初顔合わせなので、初めに田村先生たちが行っている参道の調査や、観光ガイドをして参道を守っていこうという活動について教えてもらいました。

その後、実際に参道を歩きながら生徒さんに観光ガイドをしてもらいました。生徒さんたちが自分たちで調べた内容を織り交ぜ、昔の写真と照らし合わせながら参道を歩くと今と昔の違いがわかりやすく、いつもと違った参道の見方ができてとても面白かったです。IMG_8213

見学を終えた後は再び大三島分校にもどり、今後の活動について話し合いました。話し合いの中で、まず参道について地元の人にもっと知ってもらうことから始めようという意見があり、参道沿いの建物の掃除をさせてもらおうという案が出ました。今後は参道沿いの建物の掃除や、調査などの活動を一緒にしていくことになり、打ち合わせは終了しました。時間はかかりそうではありますが、継続していけばとても大きなプロジェクトになりそうです。

2件目は大三島で活動するNPOしま・なみの事務局長をしている久保さん、今治市伊東豊雄建築ミュージアムの東さんと打ち合わせを行いました。

NPOしま・なみは、大三島で活動する団体で、島のまちづくり活動や、島で暮らす高齢者の生活をサポートする活動などをしていこうと考えています。その活動拠点となる場所を、伊東塾が一緒に考えさせてもらっています。

打ち合わせはNPOしま・なみの借りている、元スーパーで現在は空き家となっている場所で行われ、最初にNPOがどのような活動をしているのかを久保さんにお話ししていただきました。また、活動拠点をどのようにしたいという希望も聞かせていただきました。IMG_8219

その後は建物全体を見て回りました。一部雨漏り等はありましたが、建物の中は良い状態でした。元スーパーならではの大きな冷蔵庫や、品物を上下階へ移動させるためのリフトなども見られました。少し手を加えれば色々な活動ができる場所になりそうでした。IMG_0035

3件目は、大三島でレストランを営んでいるよし川さんと打ち合わせを行いました。よし川さんは、今年の3月に行った「日本一美しい島・大三島で暮らすプロジェクト」第1回プレゼンテーションに来てくださっていて、それがきっかけで伊東塾にお声をかけてくださいました。

始めに料理長の岡本さんが、このプロジェクトのきっかけや思いを語ってくださいました。IMG_8236

そのあとは、お店の外観や、中を見学させていただきながらお話ししていきました。IMG_0061

話を聞いていると、「レストランとして人が集まるよりは、コミュニティの場として人が集まるように変わりたい」と仰っていて、今回のプロジェクトで岡本さんの考えていることがお店単体のことというよりは、もう少し広い視野でお考えになっていることがわかりました。今後、岡本さんと話し合いを重ねながら、プロジェクトを進めていきたいと思います。

こうして無事に2日間の視察は終了しました。各プロジェクトで状況はそれぞれ違っていますが、共通して、自分の暮らしているまちが好きで、もっと良くしたい、知ってもらいたいという気持ちが強い魅力的な方々でした。

複数のプロジェクトが同時進行で一気に大三島プロジェクトは忙しくなってきましたが、今後も地域の皆様の希望にこたえられるように精一杯頑張ります。

長塚 幸助