伊東建築塾 講座B 夏期合宿(2日目)
前回のレポートに引き続き、伊東建築塾 講座B 夏期合宿(2日目)7月29日のレポートをお届けします。
合宿二日目、この日も朝から晴天に恵まれました。
Photo:Manami Takahashi
午前中は、合宿の目玉企画である「瀬戸内海クルージング」を行いました。
今治港から出航し、まず向かったのは今治造船のドックです。
聞くところによると、今治造船は日本1位、世界でも常にトップクラスに入る造船量を生産しているとのこと。建造中の巨大な船を間近に見ることができ、その迫力に圧倒されました。
Photo:Manami Takahashi
小一時間ほど、穏やかな瀬戸内の海を走り、続いて上陸したのは、大崎下島の御手洗地区です。ここは、江戸から明治に潮待ち、風待ちの港として栄え、重要伝統的建造物郡保存地区となっているため、今も当時の面影をしのぶ、古い街並みが残る島です。
Photo:Manami Takahashi
この日、船を出して下さったドルフィン企画の岡本さんにご案内いただき、一時間半ほど、島内を散策しました。
Photo:Manami Takahashi
船に戻り、続いて向かったのが、契島です。ここは、東邦亜鉛所有の島で、工場群が連なり、軍艦島のような外観をしています。残念ながら一般客は上陸できないため、船上から見学しました。
Photo:Manami Takahashi
こうして、爽やかな風を浴びながら、あっという間に午前中が過ぎ去り、船は無事に大三島に到着しました。
昼食は、井口港からすぐのところにあるカフェ「典座」にて、大三島産の野菜をたっぷり使ったサラダランチをいただきました。
昼食の後は、大三島産のレモンを使用したリモンチェッロというリキュールを販売するショップ「Limone」に向かいました。
大三島の南東部、瀬戸という集落内にある古民家を改装したお店で、各自、お土産やリモンチェッロを使ったアイスモナカを購入して、小休憩をとりました。
Photo:Manami Takahashi
続いてやってきたのは、伊東豊雄建築設計事務所が設計し、昨年オープンした「岩田健母と子のミュージアム」です。「母と子」という心温まるテーマを中心に、彫刻家・岩田健さんの彫刻を展示する半屋外空間のミュージアムです。
ここでは、伊東豊雄建築設計事務所の担当スタッフ・近藤奈々子さんから、建築についての解説がありました。瀬戸内の光や風を感じ、蝉の声や海から聞こえる波音にも耳を傾けながら、ゆっくりと彫刻鑑賞を行いました。
Photo:Manami Takahashi
この日の夜は、岩田ミュージアムに隣接する「大三島ふるさと憩いの家」に宿泊し、夕食後には大三島の住民の皆様も合流して、意見交換会を行いました。
大三島の現状や、島で暮らす方々の意見を聞き、我々にできることは何だろうと、伊東塾長をはじめ、塾生の皆さんも真剣に考えます。ディスカッションは白熱し、深夜まで熱い議論が交わされました。
(3日目のレポートに続く。)