子ども建築塾 前期第8回目

2012年09月12日

皆様こんにちは。千葉工業大学大学院、橋本都子研究室 修士2年の野坂京子です。

子ども建築塾第8回目の9月1日は、「住みたいいえ」の模型づくりに挑戦です。
夏休みの間、模型づくりは各自の宿題だった為、授業が始まった時にはテーブルの上に子ども達の力作の模型が並んでいました。

今回は授業の2時間をたっぷり使って、体験入塾の子ども達も一緒に「住みたいいえ」の模型作りに集中してとりかかります。果たしてどんな暮らしのある「住みたいいえ」が完成するのでしょうか。

もけいづくりにちょうせん!

初めてつくる模型は大変難しかったと思いますが、模型をつくっていくうちに、
「家になんで柱や梁(はり)が必要なのかわかった!」
「こういうななめの屋根はどう作ればいいの?」
「ここの部屋は絵に描いてなかったけど、大きな窓をつけようかな。」
など、新しい発見や疑問を感じる事ができたようです。

模型の完成度は子供によってさまざまでしたが、「住みたいいえ」のインテリアや家具にこだわる子ども、材質にこだわる子ども、描いてきた絵と寸分違わないように縮尺を合わせる子どもなど、各自こだわりがあるようでした。子ども達のこだわりに沿って、先生やTAの大学生が、模型づくりのわからなかったことや、上手くいかなかったことについてアドバイスをします。

体験入塾の子ども達は土台づくりから始まり、終わるころには全体像が立ち上がっていました。
塾生たちも普段とは違う集中した顔つきで模型のブラッシュアップにとりかかります。
授業終了時には、「住みたいいえ」の完成した子もいれば、こだわりすぎてまだ途中の子もいましたが、皆充実感のある顔をしています。

「いえ」を考えることは、家族を考えること

今回の授業では全体的に「いえ」の模型はできていても「ひと」が入っている模型は少ないようでした。
伊東先生は「いえを考えることは、家族を考えること」と子供たちに語ります。
ひとり暮らしの「住みたいいえ」に取り掛かっている子ども達もいますが、家族や友人が遊びにきたときに楽しく過ごせるスペースが考えられていたりします。それに、ひとり暮らしを考えている子ども達には餌や水を与えなくてはいけない小動物や植物が「家族」であり、「住みたいいえ」がその「家族」との共同生活の住居であり、家庭でもあるようです。
模型に「ひと」をいれることで、その「いえ」でどんな家族と、どんな暮らしをするのかが客観的によく見えてきます。

子ども達が考える「住みたいいえ」の発表会はもうすぐですが、私たちが再発見する家族のあり方や新しい住まい方が見えてくるかもしれません。