子ども建築塾 後期第2回「まちを知ろう」

2012年11月14日

みなさま、こんにちは。東京大学大学院 村松研究室 修士1年の神谷彬大です。

11月10日、子ども建築塾後期第2回目の授業が行われました。
今回のテーマは「まちを知ろう」。前回の渋谷まち歩きを思い出しながら、まちのことをより詳しく考えていきます。

お気に入りの“渋谷”を発表しよう

まずは、前回撮った写真の中から気になったものをピックアップし、みんなの前で発表しました。
おもしろい形の建物や、裏路地、みどりに覆われた建物など、発表を聞いていると前回のまち歩きがそれぞれにとって印象的だったことがよくわかります。

自分の設計する建物の敷地を想定して写真を選ぶ子もいれば、自分の気に入った建物や空間を選ぶ子もいましたが、一見設計に繋がらないようなものを選んだ子どもでも、そのエッセンスは今後の設計に必ず反映されてくるはずです。
自分が最初に目について、気に入ったものですから、どうしてそれを気に入ったのか考えながら、その気持ちを大切にして設計ができると良いと思います。

 

まちと会話するにはどうしたらいいんだろう?

さて、次に逆立ち博士こと建築史家の村松伸先生が、『どんな風に「まち」を読み、「まち」と会話したらいいんだろう?』と題して、レクチャーをしてくださいました。

太陽系のスケールから、どんどん渋谷に近づいていき、渋谷の歴史やまちに存在するものがどのように関係し合っているのか見ていきます。
そして、まちと上手に会話(共生)しながら建物をつくるにはどうしたら良いのか、ということを、子どもたちに問いかけながらわかりやすく説明してくださいました。

ところで、子どもたちに配られた探検のしおりには、発見したものを「歴史を感じる」「渋谷らしさ」「大切にされている」という3つの観点から5段階で評価する欄があります。
レクチャーでは、縄文時代からの渋谷の歴史を追っていきましたが、「歴史を感じる」という指標を考えることは子どもたちにとって難しいようでした。

一方「大切にされている」という観点は考えやすかったようで、また「渋谷らしさ」については、高い建物があったり、広い道があったりという場所は渋谷らしいと感じ、
逆に住宅地のような場所があることは、渋谷らしくない意外なことだったようです。

これらの観点はこれから設計を考えていく上でも大切なことです。
歴史をどう生かすのか、渋谷らしくつくるのか、それとも渋谷らしくないものをつくるのか、どうすれば大切にしてもらえるか・・。
村松先生のレクチャーとあわせて、考えてみてほしいところです。

 

まちと会話する建築のイメージをふくらませてみよう

授業ではその後、レクチャーを踏まえて「まちと会話する」ことを頭に入れながら、自分の設計する建築のイメージをふくらませてみることにしました。

どんどんとイメージがふくらんでスケッチを書き始めていた子も、課題となった建築用途にあまりなじみがなく苦戦している子もいましたが、もちろん、設計はまだ始まったばかり。
自分の設計する建物を考えながら、実際にもう一度渋谷のまちを探検し「まちと会話する」ことで、イメージがふくらみ始めたり、大きく変わったりするかもしれません。

逆立ちをすることで地球の声を聞いている村松先生に負けず、子どもたちも、渋谷のひとや、大地や、自然や、歴史の声に耳をすませてみてほしいと思います。

また、次回は伊東先生の事務所の見学もあります。建築家の仕事場を実際に見ることは、子どもたちにとって大きな刺激になることでしょう。

では、次回もよろしくお願いいたします。