子ども建築塾 後期第3回「まち探検の発表をしよう/練習模型をつくろう①!」
みなさま、こんにちは。2015年11月14日の授業では、前回行った「まち探検」の発表をしました。塾生たちは渋谷川や恵比寿のまちを探検して、どのような発見があったのでしょうか?
塾にやって来た子どもたちは、まずびっくりします。自分たちが探検した「まち」が1/200の敷地模型として机の上にあったのです。いろいろな方向から眺めたり、触ったりするのを一度我慢して、授業の始まりです。
まずはアストリッド先生からお話がありました。先生のまち探検の感想は、渋谷川にあまり良い印象は持てなかったとのこと。塾生にはぜひ、キレイで楽しく川を身近に感じられる「水」「緑」「建物」「人」などが共生できるものを考えてほしいと話してくださいました。
次に、グループ内でまち探検の成果、お互いの意見や発見を共有します。TAのお兄さん、お姉さんとまち探検で撮った写真や、発見したこと、印象に残った場所などの意見をふせんに書いて、敷地模型にどんどん貼り付けていきます。どのグループも写真やふせんで模型が埋め尽くされていき、発見の多いまち探検だったことが伺えます。
さぁ、今度は一人ずつ先生や他の塾生に対して自分の発見を発表します。みんなの前で少し緊張した表情の子もいますね…がんばれ!
「コンクリートばかり」「緑がない」「ゴミが捨ててある」「暗い」「デコボコの建物」「川の中にコケ」「水量が少ない」など、マイナスの印象が多くありました。しかし、それらが改善できると素敵な川になりますね。川と仲良くするポイントをみんな発見できています。もちろん「公園」「素敵な街灯」「川が見えるお店」など、プラスの印象もありました。みんな緊張しながらも、はっきりと自分の考えを発表できていました。前期からの成長ぶりに驚くばかりです。
共通している川やまちの印象や、グループごとに特徴のある意見もありました。大人の私は全く気が付かなかった、川の側面にある穴からの音の響き、草木の種類、水の量や流れの変化などを発表してくれた子どももいました。その観察力の高さに驚かされ、感心しました。
みんなの発表をふまえてアストリッド先生から、「みんな緑を増やしたいという意見が多くあったけれど、緑が活かされるのも建物や水がバランスよくあってこそ、さらにお互いの存在を高めあえ、活かされるもの」とアドバイスがありました。塾生には、渋谷川と仲良くなる建物を考えるための素敵なヒントとなったようです。
渋谷川のシンボルになるような建物、水中にあるレストランや地下街、スポーツ施設、美術館や博物館など、たくさんの建物や施設のアイディアが発表されました。聞いているだけでとても楽しそうなワクワクする渋谷川になりそうです。
最後に、先生たちから感想やアドバイスがありました。
グループ内でイメージを合体させてみんなでひとつの建物を考えてみたり、1日楽しめる渋谷川になるように、グループ同士につながりを持たせても面白そうとの意見をいただきました。オープンなスペースを発表した子どもたちには、気候などに左右されない川で遊びたくなる場所も建物に取り入れること、四角の建物はもう少し形も考えてみようとアドバイスいただきました。
次回の授業ではスタディ模型を作成します。アストリッド先生のアドバイスを参考に、もう一度スケッチを考えてみるとはりきる塾生もいました。
どんなスタディ模型が出来上がるのか楽しみです。制作時間も限られているので、前期の模型制作で学んだことや経験を活かして、効率よく頑張ってほしいです。
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