子ども建築塾前期第2回 「いろいろなかたちをつくってみよう①」

2016年06月08日

皆さま、こんにちは。
5月7日、日差しが暑く感じる中、こまめに水分を取りながら一生懸命に取り組んでくれた子どもたちと授業の様子をお伝えします。
前回の授業では、伊東先生からさまざまな素材の建築についてレクチャーを受け、「紙からどんなかたちができるか試してみよう」という作業によって発想が膨らみ始めた子どもたち。
今回の授業では、ストロー、スポンジ、石、布、段ボール、綿、マシュマロといった、自分が気になる素材をスタジオに持ってきてもらいました。

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いろいろなかたちをつくってみよう!
実際に持ってきてくれた素材に触れながら、かたちをつくっていきます。
TAのお兄さん、お姉さんたちと一緒に、貼ったり、ちぎったり、巻いたりと、手を動かしながら素材の持つ特徴を考えました。

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素材をたくさん密集させたらどうなるのだろう?
ランダムに巻いていったらどうなるのだろう?
1つの素材をばらばらにちぎったらどうなるのだろう?

興味から生まれる疑問を元に制作していきます。
正反対の特徴を持つ素材同士を組み合わせたり、気に入った1つの素材からからさまざまなパターンのかたちをつくったりと、素材に対して真正面に向き合うことで気づいた発見から、たくさんのアイデアが生まれました。
造形のイメージが先行するのではなく、素材の特徴から発生したかたちは面白いものですね。

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そして、子どもたちの発見がかたちとして見えはじめ、グループ内で発表を行いました。
手を動かしていく中で見つけた素材の特徴をどのように生かしたかを踏まえ、気に入った作品1つをみんなの前で発表します。
お互いの素材に触れあったり、作品の内側からのぞき込みあったりと、発見の共有をしながらさらにたくさんの可能性を考えることが出来たのではないでしょうか。

また各班それぞれに講師の先生方がアイデアの種をまきに来てくださり、授業後半に向け、子どもたちが見つけた発見を発展させるアドバイスをいただきました。アストリッド先生からは「四角いかたちに縛られないで!」と、自由な造形の面白さを教えていただきました。

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お友達の発表やアドバイスを参考に、授業の後半では素材を限定して作品をつくり続けていく子や、他の素材にチャレンジしてみる子、素材同士を比較してみる子など、アイデア、作品共に大きく膨らみました。中には、「いえの窓みたいだね!」「屋根になりそう!」といったイメージの広がりを口にする塾生もいました。

出来上がった作品からは、素材に対して普段とは異なった視点を持った子ども達の様子が読み取れます。身近にあるもの全てが素材からできており、身近にある全てのものが素材になりうるかもしれません。角度を変えてみたその先にあるかたちを見つけることに今からわくわくしますね。

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次回のテーマは引き続き「いろいろなかたちをつくってみよう!」です。
今回授業で触れた素材とはまた異なった素材に挑戦してみても良いですし、同じ素材を発展させてみても良いでしょう。

今回の授業は、みんなが袋いっぱいに持ってきてくれた素材から、その素材の“特徴”を見つけることが出来ました。
次回はレベルを上げて、特定の素材に備わっている性質、つまり素材の“特性”について考えていけると、さらに面白いかたちが生まれてきそうですね。

なにを素材として持ってきてくれるのか、なにを発見していくのか、なにをつくり出していくのか、期待を胸に今から次の授業が楽しみです。

日本大学理工学部建築学科4年 稲庭香歩