塾生限定講座 北海道大樹町合宿(1日目)

2016年04月06日

2015年8月に行われた大樹町合宿の初日、朝8時に羽田空港を出発し、9時半過ぎにとかち帯広空港に到着しました。天候は晴れ。そこからバスに乗車し、大樹町にある環境技術研究機構「メム メドウズ」に向かいました。
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©Kai Nakamura

「メム メドウズ」は、公益財団法人LIXIL住生活財団が2011年4月に設立したもので、省エネルギー、室内温熱環境のコントロール、耐震構造の検証など住宅を取り巻く多様な実験に取り組んでいる施設です。牧場跡地に昔からあった住宅や施設を取り壊さず、土地の持つ記憶をそのまま風情として残しながら改修し、資源も有効に活用しています。

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©Kai Nakamura

到着後、コンファレンスセンターにて簡単に自己紹介をした後、大樹町と「メム メドウズ」について説明いただきました。大樹町は北海道の東部、十勝の南に位置し、日本一の清流「歴舟川」に育まれた大規模な畑や牧草が広がる町です。町名の由来はアイヌ語で「大木が群生するところ」を意味する「タイキウシ」から付いたそうです。

敷地内には実験住宅やコンファレンスセンター、レストラン、ログハウスなどがあります。私たちはレストランで昼食をとった後、2時間ほど敷地内の施設見学をしました。
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©Kai Nakamura

実験住宅は現在6棟あります。光を透過する白い膜材を二重構造で壁と床を仕上げた「Meme」とバングラディッシュ現地のボラック竹による複数階の高床式住宅システムを実験する「竹の家」、牧草を利用し、外部は断熱材、内部は発酵熱により室内を暖める「町まとう家」、人と馬とが共に生活することを目指した住まい「BARN HOUSE」、周囲360°の大自然パノラマとそこに映る季節変化を楽しめる「HORIZON HOUSE」。そして、食べ物を育て、収穫し、貯蔵し、調理し、食し、堆肥しまた育てると言った食物のライフサイクルに沿って設計された「NEST WE GROW」があります。
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©Kai Nakamura

大自然の中、そこにある環境を活かすことによる可能性や、住宅という概念にとらわれないことによる可能性を感じました。宿泊場所もそれぞれの施設の中で割り当てられ、これらの実験住宅に宿泊することもでき、貴重な体験となりました。
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©Kai Nakamura

15時半からはワークショップスタジオ「スタジオ メム」の竣工セレモニーに参加しました。
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©Kai Nakamura

その後、交流会を兼ねたBBQパーティーがありました。大樹町町長の酒森正人さんや地域おこし協力隊の方々も参加され、大樹町の資源や今後の方向性などを伺うことができ、とても楽しい時間となりました。そして19時半頃には、車で近くの晩成温泉へ。晩成温泉は、全国でも珍しいヨード泉とのことで、身体がとても温まりました。

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©Kai Nakamura

21時ごろからは再び「スタジオ メム」に集まり、塾生ミーティングを行いました。初日ということで親睦を兼ねた飲み会となりましたが、火をともした暖炉周りに集まり、24時頃まで色々な方とゆっくりお話できて、楽しいひとときを過ごせました。

天候にも恵まれ、広大な北海道の敷地のもと、きれいな空気と共に気持ちもリフレッシュできた1日目となりました。

塾生 俵谷知英子