子ども建築塾2018年度 前期第9回「プレゼンボード制作」

2018年12月01日

皆さまこんにちは。
9月15日に行われた子ども建築塾前期第9回の授業の様子をお伝えします。

今回の授業では次回に控えた発表会に向けて、プレゼンボードの制作に取り掛かりました。はじめに太田先生から、プレゼンテーションのコツや、良いプレゼンボードのつくり方について教えていただきました。

例えば、タイトルについて。スタジオに飾ってあった今治市伊東豊雄建築ミュージアムのポスターを例に、この中でどれがタイトルだと思う?と先生が質問すると、塾生の一人がすかさず、大きな文字で書かれてあった「聖地 護る 創る!」と回答。タイトルはポスターの中でも大きく目立つように書かかれていることが分かりました。

次にタイトルのつくり方について。太田先生の解説のもと「聖地 護る 創る」というタイトルを観察すると、「る」という音が重ねられていることに気づきます。3つの単語はそれぞれ2文字3音になっていて、見たときの印象や口で唱えたときにもリズミカルになっています。
タイトルを考えるときには、人を惹きつけるような言葉を選んだり、短くて言いやすいことも大切だと教えていただきました。
他にも、見せたい写真や絵は紙面の中でも特に大きくすることや、カラフルな色使いをすることで聞き手もワクワクするようなプレゼンボードになることも学びました。

最後に話し方について。発表会では、プレゼンボードや模型を使いながら発表しますが、そのときの話し方も重要で、太田先生からは「話すときには大きな声ではっきりと、そしてゆっくりと話すことがポイント」だと教えていただきました。
伊東先生からは、「上手に話すことはあまり考えないで、とにかく、『僕は、私は、こんな建築、空間をつくりたいんだ!!』ということを一生懸命に伝えてほしい」と熱弁していただきました。子どもたちはみんな先生の話を熱心に聞いていました。

ポイントを教わったところで、いよいよプレゼンボードづくりに取りかかります。
先生から教わったポイントを思い出しながら、TAと一緒にタイトルやキャッチコピーを考えていきました。

言いたいことをもれなく短くまとめるというのはとても難しい作業で、TAも塾生と一緒になって悩みました。それから、どんなレイアウトにするか、どんな絵や図を入れたら分かりやすくなるか、文字の大きさなどは実際にボードを離れたところから見て検討していきました。

模型写真の撮影では、どの角度から撮ったら模型が1番良く見えるか、模型の周りをぐるぐるしながら一緒に考えました。外から見たり、中に入りこんだり、色々な角度から模型を見ることで、多様な空間やシーンが生まれていることにみんな気づいた瞬間だったと思います。
人の目線を意識して撮影すると、まるで建物の中に入っているかのような写真を撮ることができて、いっそう楽しくなります。自分が一生懸命つくった作品をこうして見渡す瞬間は、喜びと達成感を何より味わえる瞬間かもしれません。

次回はいよいよ発表会です。みんなの『動物と一緒にくらすいえ』は果たしてどんな風に完成したのでしょうか。
元気に発表会で会えることを楽しみにしています。

日本女子大学 修士一年 菊地ゆかり