子ども建築塾2018年度 後期第3回「みんなのアイデアを模型で表現してみよう!」

2019年01月11日

皆さま、こんにちは。
11月3日に行われた子ども建築塾後期第3回の授業の様子をお伝えいたします。

今回の授業では、第4回の授業で行う中間発表に向けて、40分の1スケールの練習模型を白い敷地模型の上につくりました。

授業の始めにアストリッド先生から中間発表に向けて考えてほしいことについてお話がありました。後期のタイトル「みんなの川のまちをつくろう!」にあるように、子どもたちには「川」との関わり方を考えながら案をつくってほしいということを繰り返し教えて下さいました。現状では渋谷川の川岸は階段状に舗装されていますが、どのようにすればもっとみんなが川を流れる水と関わることができるか自由に想像力を膨らませてほしい、そして何より、楽しんでたくさん手を動かしてつくってください!とアドバイスをいただきました。

模型制作を始める前に、一度宿題として描いてきたアイデアスケッチを整理し、模型として何をどこにつくるかを確認しました。前期の授業とは違い、後期はテーマをそれぞれ自分で設定しています。その結果、同じ敷地でもテーマが違うことでバリエーション豊かなアイデアをたくさん出してくれました。

中間発表前の模型制作の時間が今回の授業のみだったため、普段に比べて少し急ぎ足で作業を進めました。子どもたちは模型づくりにすっかり慣れており、次々に自分の案をかたちにしていました。TAたちも子どもたちのアイデアを時間内に模型にできるよう全力でサポートしていました。最初は「アイデアはあるけれどかたちが思い浮かばない…」と言っていた子も、TAと話しながら手を動かしたり、アストリッド先生からアドバイスを頂いたりするうちに、いつのまにかアイデアがかたちになっていました。

実際に模型材料を使って手を動かしていると、自分の案を違った視点で見ることができて新しい発見につながります。模型制作を始める前に、グループ全員で樹木や人の点景を敷地に置いて距離感や敷地の面積の広さを確認したり、模型をつくる際に手元に人の点景を置いて長さの目安にしたりしながら模型をつくることができました。

アイデアスケッチの段階で具体的なかたちを描いていた子の中には、模型をつくりはじめた段階で自分の考えていたスケール感が違っていたことに気が付き、案を修正しながら模型をつくっている子もいました。前期、人や動物のスケール感をきちんと考えながら模型をつくるよう指導されたことをしっかり覚えていてくれて、なおかつそれを後期にも生かせていることがTAとして嬉しかったです。

また、グループのメンバーの案が徐々に目に見えるかたちになることで新たな発見が生まれ、隣の子の案と自分の案の間に新たな関係を見つけることができました。授業後半では、隣のグループから私たちのグループへ案をつなげる提案をしにきてくれた子が何人かいました。

しかし、授業冒頭のアストリッド先生のお話で言及されていたのですが、全体的に川との関わりへの考えが浅くなってしまう傾向が見られました。
次回以降、子どもたちが自分たちの案を生かしつつ、川との関わり方を考えていけるようにサポートしていきたいと思っております。

次回はいよいよ中間発表です。久しぶりの発表ですが、子どもたちがそれぞれのテーマに沿ってどんな案をつくったかを自信をもって発表できるよう、サポートしてきたいです。

これから先、どのようにお互いの案が組み合わさってどんな「川のまち」が出来上がっていくのかが楽しみです!

慶応義塾大学3年 竹内翠