[福岡]2024年度 伊東子ども建築塾 第6回授業『イメージをカタチにする』
6月29日(土)に行われた伊東子ども建築塾 福岡第6回の様子お届けします。
中間発表後の1回目ということで、中間発表の振り返りからはじまりました。
講師の先生方からは、「中間発表では子どもたちはまだしっかりとアイデアがかたちになっていないにもかかわらず、みんな自分が考えていることやそれまでのプロセスを自分の言葉や絵、模型で説明できていて素晴らしかった。」とのお話がありました。
今回からは自分の案が一番魅力的に見える表現を考え、かたちにしていきます。
これからイメージをかたちにしていくために、平瀬先生からのミニレクチャーがありました。
・まずはスケッチや言葉からはじめる
・身近な素材でアイデアを表現してみる
(アルミホイル、ストッキング、ヤクルトのふた、たまごパック、金属メッシュ、はがき、プラバン、ワイヤー、布、トレーシングペーパー、発泡スチロール、木、粘土など)
・何度もつくってかたちを具体的にしていく
・大きさをはっきりさせるために、模型やスケッチに人を入れる
・表現方法は絵、模型、組み合わせて(半立体)も良い
・壁に貼る模型でも良い
・絵は下向きにしたり、横から見たりするなど、自分の案が良く見える方向を考える
・上手く書こうとしなくてよい。自分が何をやりたいか伝わればよい
・本のようにする、コラージュ(いろんなシーンのつなぎ合わせ)でもよい(例えば屏風絵のようなもの)
・スケッチを折って立体に見せたりもできる
など、様々な表現方法についてご紹介いただき、アイデアをどのようにかたちにするかを考えるためのポイントをお話しいただきました。
授業では、それぞれスケッチを書いたり、中間発表の案を深めたり、模型をつくったり、講師やTAと試行錯誤しながら授業に取り組みました。今回はその試行錯誤の模様を何人かの進捗状況と作業風景でご紹介します。
中間発表では『場所とかたちが変えられる家』というタイトルで季節によって住む場所も、家自体のかたちも変わる素敵な気球型の家を発表してくれた案。
具体的なかたちにしていくため、大きさなどまだ考え切れていないところもありましたが、今回はまず模型をつくりながら考えていくということで、TAと一緒に話しながら素材やデザインを考え、どんどんかたちにしていました!
模型にしてみることで、アイデアが膨らむ面もありますが、季節によっては変形する様をスケッチ通りに模型で表現するのは難しそうだといった課題も見えてきたようです。
こちらは中間発表では、『安全楽しいくもの家』というタイトルで発表し、風を楽しむたくさんのアイデアを寄せ集め、詳細なスケッチで様々なストーリーに溢れた「雲の上の都市」を描き会場を沸かせてくれた案ですが、今回は模型に挑戦していました。
新しい案を考えてきたそうで、「雲の空間を浮かせるというよりも、地上に雲のような空間をつくりたい」とのこと。雲の中にある木を中心に表現していきたいそうで、これからいろいろな素材を使って模型をつくっていくとのことです。
一方で、彼のスケッチのファンは多く「中間発表でのスケッチも素晴らしかったので、スケッチと模型を組み合わせてみたらどう?」など、TAや講師も一緒になって案にふさわしい表現方法を考えました。挑戦したいことと得意なこと、そのバランスのとれた表現方法が見つかるといいですね。
『気分屋な風との旅』というタイトルで、中間発表してくれたこの案は、中間発表の時点で、カタチもストーリーもかなり定まってきているようでしたが、「中間発表までのカタチから一旦離れて、今回は自由に表現方法を探ってみる」とのこと。
イライラ、楽しい、悲しいなどの感情を自由にかたちにしたそうです。
感情や心情を具体的なかたちにすることはかなり難しいと思うのですが、1つの感情をかたちにするスピードが速く、自分のイメージやビジョンがはっきりしており、風と感情が今後どんな形で具体化されていくのか、期待が膨らみます!
次回もいろんな視点からアイデアをさらに深掘りし、一番表現しやすい方法を一緒に考えていきたいと思います。
次回もよろしくお願いいたします。
佐藤 茜(ブログ取材担当)