子ども建築塾2024年度 後期第1回「いただきます島Ⅱ」課題レクチャー
10月26日(土)に行われた後期第1回の授業の様子をお伝えします!
久しぶりに恵比寿スタジオにやってきた子どもたちはワクワクドキドキしている様子。前期とは違う新しいグループに分かれて、少し緊張しながら着席します。いよいよ後期授業の始まりです!
子ども建築塾では、毎年後期の課題で「まち」について考えます。今年は「いただきます島Ⅱ」と銘打ち、名物料理を提供する島を設計する課題に取り組みます。
どんな景色を見ながら、どんな食べ方をしたいか?その料理に必要な食材をつくるためにはどんな施設が必要か?その島に暮らす人々はどんな暮らしをするのか?さまざまな要素を考えながら島をつくっていきます。
また、前期の個人課題と異なり、4人でひとつの島をつくり上げるグループ課題です。グループメンバーとのチームワークがカギになります!
今回の授業では、まず先生方から課題に関するレクチャーを受けました。太田先生は最初に、「前期の課題はソリストの音楽家のように思い切りそれぞれの個性を出すものでしたが、グループ課題はオーケストラです。オーケストラではグループのメンバーの力を合わせます。個性を出しつつも、お互いの音を聴きあうことが大事です」と話されました。
その後、課題の敷地となる島のかたちを5種類の中からくじ引きで決めました。島のかたちは瀬戸内海、しまなみ海道沿いにある実際の島々をモチーフとしています。柴田先生から、「直線的で長いビーチがある島もあれば、入り組んだ静かな入り江がある島もあります。TAと話し合い、どの場所に何を配置するのが適切か考えながら計画しましょう」とアドバイスがありました。
次に、5種類用意された料理候補のうち自分たちの島では何をつくりたいか、各グループ内で話し合って決めました。すると、「私はこれをつくりたい!」「僕はこれ食べたいなぁ」と大盛り上がり。意見が割れたときは、どうしてこの料理が魅力的なのか、材料の生産効率から説得する子や、島に広がる美しい風景を想像しながら説得する子がいました。さまざまな意見を聞くと、どの料理も魅力的に見えて、ついお腹が鳴ってしまいそうでした。
最後に、「いただきます」のシーンのスケッチを描きました。参考画像として太田先生が見せてくださった写真には、イタリアの葡萄畑にテーブルを出して食事を楽しむ風景、オーストラリアで、有名なシドニーオペラハウスと海を眺めながら牡蠣を食べる人々、太田先生が実践されているピクニック活動で芝生の上で食事を楽しむ人々など、さまざまな「いただきます」の風景がありました。
それを踏まえ子どもたちが描いたスケッチにも、島の美しい夕日を眺めながら食事をする様子、たくさんの人々が集まって大皿を囲む様子など、早速魅力的なシーンが生まれていました。子どもたちの「いただきます」のアイデアを起点にどのような風景、建築のかたちがこれから生まれていくのか、とても楽しみです。
次回はマスタープランの計画です。島のどの位置に何があると良いのか、詳しく話し合います。グループ内のいろいろな意見を聞きながら決めていきましょう!
スタッフ 行谷 玲於菜