子ども建築塾2024年度 後期第5回 つくりながら考える「スケールの確認」
12月21日(土)に行われた後期第5回授業の様子をお伝えします!
いよいよ最終授業まで残り3回と迫ったこの日、中間発表でいただいたアドバイスをもとに子どもたちは模型制作に取り組みました。前回の時点ではグループによって進捗に大きな差がありましたが、この日は最終的にグループ間の差は詰まり全体として手応えを感じる回でした。

授業の最初に先生方から模型制作に取りかかる際のアドバイスがありました。「建物のかたちを先に決めるのではなく、思い描く情景を優先させてかたちをつくっていこう。」
「スケール感を大切にして建物や畑をつくろう。今つくっている建物では、屋根が高すぎないかな?」
「『いえ』をもっと壊してみよう。機能ごと、あるいは生業ごとに分散させてもいいんだよ。たとえば、みんなで過ごすリビングが丘の上にあって、ビーチに自分だけのお気に入りの勉強場所がある、なんていいんじゃないかな。」
「ひとつひとつの島はみんなが思っているより小さい。島全体をひとつの家族のように考えて、もう少し一体感を出してみよう」などのアドバイスをもらいました。
また、前回の中間発表で伊東先生が「思いついたことをまず絵にしてみる」「家具の模型をつくりイメージを膨らませよう」とおっしゃったことを踏まえて、先生方は子どもたちにまず手を動かしてみようとアドバイスを送りました。
模型制作が始まると、多くの子どもたちは座り込むことなく立ち上がって作業し始めました。今回の授業ではいつもに比べ子どもたちが実際に手をたくさん動かしているように感じました。

ただ同時に個人作業が増えたためにグループのメンバーどうしのコミュニケーションが少し少なかったようにも思いました。柴田先生からは「『嫌われるかも』という気持ちは捨てて。他の子の考えにひとまず耳を傾けてみよう。お互いに寛容になればもっと良い模型ができあがるはずだよ。」とのお言葉を頂きました。そのおかげか、模型制作が始まった直後はいつもよりはるかに賑やかな建築塾になっていました。ただ段々と口数も減ってしまっていたので、次回に向けて直していきたいところです。
とはいいつつも、個人個人がつくっていたものはとても素晴らしいものばかりでした。前回の中間発表でもらったアドバイスに従いながらも、自分の頭で考えて作品を仕上げていくことができていました。また、伊東先生のおっしゃったように「まず手を動かす」ことを実践し、イラストを描いてみたり模型をつくってみたりしている子も多かったです。


次回も模型制作を続けていきます。先生方の言ったことを頭に残しながらも、自分なりに試行錯誤していきましょう。正解はありません。最終的にかたちがどうなろうと、グループのみんなで話し合ったということに大きな意味があります。これからはさらに話し合いを活発にしていきましょう!
そしてグループで力を合わせ最高の「いただきます島」を発表できるよう頑張っていきましょう!
工学院大学 1年 大井悠生