子ども建築塾 2025 年度 前期第 2回 イメージをふくらませる「“風”に近づく」

2025年06月06日

5月10日(土)に行われた、前期第2回の授業の様子をお伝えします。

ゴールデンウィークが明け、少し蒸し蒸しとしてきました。初夏の陽気に負けない元気さで子どもたちが教室に入ってきます。

第1回の授業後に、「風とともにくらすいえ」のイメージを膨らませる宿題が出されていました。第2回の授業は、この発表からはじまります。

「木の葉の音が感じられる森の中にあるといいな」「高床式のいえは風通しが良さそう」「階段で風が通り抜けるようにしたい」「二段のホールケーキのようなかたちにして、上段と下段がくるくる回ることで風を起こすいえにしたい」などなど、想像するだけでもワクワクするようなアイデアがたくさん出てきました。心地よい風を感じる場所や建築事例、理想のかたちなどいろいろな視点からイメージを膨らませていたのも面白いですね。

先生方からもコメントをいただきました。
アストリッド先生「風の方角を意識してみましょう。南風は暖かそうですよね。」

式地先生「風薫る5月って言いますよね。新しい生命の芽吹きを感じませんか?」

太田先生「今日は風がないですね。暑い空気がこもっている時は天窓を開けて風の通り道をつくってみたらどう感じるかな。自分が5gくらいの小人になったあつもりでスケッチしてみよう。」

さて、いよいよ次はスケッチタイムです。

前回から引き続き、「風とともにくらすいえ」のアイデアを絵や素材、言葉など様々な方法で表現していきます。前回の授業ではなかなかペンが進まなかった子も、なんとなくマスキングテープを重ねてみると、そこには風の通り道になりそうなたくさんの隙間が!「これいいね!」とアイデアが膨らみました。

描くことだけではなく、身近にあるもの、思いがけないものが大きなヒントになっていたりします。それに出会えた時、子どもたちはとても楽しそうな顔をしてくれます!

作業が進んだところで、自分のスケッチをグループの中で共有します。

みんなも慣れてきたのか、「それ面白いね!」「その絵は何?」など積極的に質問する子も増え、子どもたちの間で会話の輪が広がっていました。

話して、手を動かして、話して…。第2回の授業もあっという間に過ぎてしまいました。

最後に先生方から次回に向けてのアドバイスをいただきました。

太田先生「みんなのアイデアはもっと面白くなるはず。風を感じる場所を見つけたら、そこでも生活を想像してみよう。かたちだけじゃなくて、そこでどんな暮らしが生まれるのかイメージすることも大切だよ」

柴田先生「ちいさな虫の気持ちになってみるのもひとつかな」

式地先生「(前回に比べて)より柔らかい考えになってきていると思います。“いえ”と言われると壁から描きはじめてしまいがちだけど、まずは“場”を考えてみてほしいな」

次回は、中間発表前最後の授業となります。この調子で楽しんでいきましょう!

  TA 堀田 三葉