子ども建築塾 2025 年度 前期第 3回 イメージをふくらませる「“〜ふうに”すごしたい」

2025年06月24日

5月24日(土)に行われた、前期第3回授業の様子をお伝えします。

中間発表前最後の授業となりました。今回は風をつかまえに散策に行きます!

まず、太田先生からレクチャーがあり、「ふるさと」などの歌を作詞した高野辰之さんの「朧月夜」が紹介されました。

「菜の花畠(はなばたけ)に入日薄れ 見渡す山の端霞深し
春風そよ吹く空を見れば 夕月かかりて匂い淡し
里わの灯影も森の色も 田中の小道を辿る人も
蛙の鳴く音も鐘の音も さながら霞めるおぼろ月夜」

情景が思い浮かび、風を感じ、音が聞こえてきそうな、その場を共有しているような気持ちにさせてくれる素敵な歌です。そのように、散策を踏まえて感じたことを「風を描く」ように表現をできたらいいという話でした。

散策に行く前に、前回の宿題として考えてきた風を感じるいえのアイデアについてグループ内で共有します。
みんな前回授業内で考えたアイデアを発展してきてくれました!

そして、スタジオの外へ風をつかまえに行きます!
木が揺れている様子や音、あるいえに置かれている風鈴の音や風車の動き、恵比寿ガーデンプレイスにある水面が風によって波打ったりキラキラしている様子など、それぞれの着眼点から様々な観察をしました。

「こんなのみつけたよ!」と生徒間で共有したり先生やTAに報告したりする子もいれば、「私はこっちが気になる…」とみんなに流されないで自分なりの着眼点でじっくり観察をする子もいました。TAや先生も一緒になって風を感じ、風で動く様子を観察しました。その中で、面白いと思ったことをそれぞれスケッチし、風を描いていきました。

思う存分に外の風を感じたり観察したりした後は、建築塾に戻って、改めて散策で発見した風を描いていきました。みんな同じようなものを見ていても、それぞれ描くスケッチは個性が出ていました。グループ内で発見したところを共有しながら、どんないえにしていくか考えていきました。

次回は中間発表となります!
これまで考えてきた風とともに暮らすいえのアイデアが先生方にしっかり伝わるように、ドローイングや模型の準備と発表の練習をしてくるという宿題が出されました。中間発表といっても、現段階で考えていることを先生ないし全体に共有する日となります。他の人の発表や先生の講評を聞いて刺激を受けながらより良い作品づくりをしていきましょう!今回の散策も踏まえてどんなアイデアを発表してくるのか楽しみです!

横浜国立大学 2年 飯島さら