今治市伊東豊雄建築ミュージアム「みんなでつくるバスストップ」施工ワークショップ

2013年09月19日

8月23日(金)~27日(火)の5日間の日程で「みんなでつくるバスストップ」施工ワークショップを開催しました。          IMG_1318-560

このイベントは、前回のブログに掲載しました「みんなでつくるバスストップ」設計ワークショップで設計した案を地元工務店の協力のもと、大三島の島民のみなさんと一緒に施工を行うワークショップです。その準備段階から完成に至るまでのプロセスをお伝えしていきたいと思います。

まず、設計ワークショップでつくった設計案をもとに、地元工務店の方と打ち合わせを重ね、細かい部分を詰めていきました。構造形式、部材の選定、屋根の納まりなど、何度も工務店に足を運び話し合いました。お忙しいにも関わらず工務店の方はいつも快くお話しを聞いてくださり、私達の考えたことに対して的確にアドバイスをくださいました。Exif_JPEG_PICTURE

設計案の修正と並行して、施工に使う材料の一部は自分達で調達・加工を行いました。大三島では山中や耕作放棄された畑などに竹が群生してしまい、竹林被害に苦悩している場所が多々あります。今回つくるバス停は、その竹を利用してつくろうと考え、メインの材料として竹を使うことに決めました。実際に山に入り、竹を切り出し、洗浄し、防腐対策として竹をガスバーナーを使い、炙って加工していきました。IMG_1177Exif_JPEG_PICTURE

こういった事前準備を経て、8月23日(金)に施工ワークショップが始まりました。

最初に協力工務店の方の指導のもと、建て方を行いました。参加者の皆さんの手際が良く、あっという間に建物の姿が現れてきました。IMG_1213

次に調達・加工した竹を、参加者全員で細く割っていき、割った竹を建物の外装に打ち付けていきました。IMG_1234IMG_1245

あいにく、次の日から2日間、大三島は大雨に見舞われ、現場での作業はできませんでした。そのかわり、この2日間をでバス停に置く家具をシルバーハットにて制作しました。家具も、座面と背もたれは竹で作りました。IMG_1254 IMG_1277

翌日からは雨が止み、快晴の中、再び現場での作業を再開しました。

大雨で遅れた分を取り戻すため、急いで残りの竹を打ち付け、屋根も葺いていきました。

作業をしていると、たくさんの人が差し入れを持ってきてくださったり、工事を手伝いに来てくださったりと、現場はとても賑やかで良い雰囲気でした。

最後に足場をはずし、現場の片づけを終えて無事に完成を迎えました。IMG_1311++IMG_1320-560

今回の施工ワークショップでは、述べ20名以上の方々が参加して下さいました。設計ワークショップの時から数えると、この小さなバス停に40名以上もの方が関わっていたことになります。皆さまのおかげでとても素敵なバス停をつくることができました。この場をお借りして、改めて感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

 

長塚 幸助