子ども建築塾 後期2回「恵比寿のまち探検」
皆様、こんにちは。東京大学大学院太田研究室修士1年の天利竹宏です。
11月9日、子ども建築塾 後期2回目の授業が行われました。
前回の授業では、村松伸先生による恵比寿の歴史やまちと仲良くなる方法についてのレクチャーがありましたが、今回は実際にまちを歩く「まち探検」を行いました!
今年の「まち探検」は、恵比寿スタジオのある恵比寿のまちが舞台となります。子どもたちは、事前にTAが考えた、グループのテーマに合ったルートを約1時間半かけて歩きました。テーマは「水」「人・おばけ」「生き物」「木」「坂」のいずれかで、子どもたちはテーマに沿って、ここはどんな場所かな、ここではどんなことをしたいかな、と考えながらまちを探検しました。
私が担当したグループは「坂」がテーマです。
恵比寿は起伏に富んだまちで、様々な坂が存在します。短い坂や長い坂、まっすぐな坂やぐねっと曲がった坂、同じような勾配の坂や急になったりゆるやかになったりする坂。子どもたちには、それらの坂に一つ一つ名前をつけてもらいました。(例えば、ゆるやかな坂だから「おだやか坂」。柿の木があったから「柿坂」など。)
名前をつけるということは、それほど簡単ではありません。坂そのものを見るのはもちろん、周りの木々や建物をよく観察し、ときには耳を澄ませてどんな音がするのか聞いてみたりすることも重要です。子供たちはそういう行為を通して、普段であればあまり意識しないような坂の違いに気づくことができていました。また、自分で名前をつけることで、それぞれの坂に愛着がわいたようでした。
まち探検が終わった後は、すべてのグループが集まって、どこの場所がおもしろかったか、感想を話し合いました。長時間歩き続けたにも関わらず、「公園の池に鯉がいた!」「ちょっとくらーい道を進んだ先に井戸があって、おばけが出そうだった!」など、子どもたちが少し興奮気味で感想を言っていたのが印象的でした。
次回はいよいよ敷地を決めて、まちの建築を考えていきます。
今回まち探検をした中で、「この場所でこんなことをやりたい!」と思ったものをどうやってかたちにしていくのか、子どもたちの豊かな発想に期待しています。