子ども建築塾 後期10回「発表の準備をしよう!」
みなさま、こんにちは。東京大学大学院修士2年の神谷彬大です。2月21日は、発表会前の最後の授業。先生方やTAのお兄さん、お姉さんからアドバイスを受けられる最後の機会とあって、みんな集中して取り組んでいました。
つい模型の手直しをしたくなってしまうところですが、発表会のために早急にまとめなくてはならないのがプレゼンボード。前回に引き続き、プレゼンボードの完成度を上げていきます。
伊東先生に連れられてやってきた犬のモモに癒されながらも、さすがは子ども建築塾の塾生。いつもならモモに夢中になっていたかもしれませんが、いよいよ後期授業の最終回となると、モモと触れ合うのはほどほどにして、プレゼンボードづくりに頭を切り替えていました。
プレゼンボードづくりの中で重要なのが、人をひきつけるタイトルとキャッチコピー。今回私が担当した子どもは、模型をかなりつくりこみ、コンセプトも自分の言葉で話してくれるものの、肝心のタイトルがうまく決まりません。
そこへやってきた村松先生。「タイトルが決まらないんです」と相談すると、「この案のいいところはどこだと思う?ここで何をするの?」と、彼が「まちの建築」にこめた思いを引き出しながら、「う~ん、『荒れ地公園』なんてどう?」とアイデアを出してくださいました。しかし彼は「荒れ地……?ちょっと違う気がするなあ……もっとポジティブな言葉はないかな……」と、まだ納得がいかない様子。その後さらに他のTAの方にも相談しながらボキャブラリーを広げ、なんとかコンセプトが伝わるタイトルを決めることができたようです。
同じグループの他の子は、より内容を充実させるため、まちの建築でどのようなことが行われるのかTAの方と相談をしながらアイデアを広げていました。そこに他のグループの子から、「私が考えた建築のプログラムと関係させませんか」とお誘いが。前回の授業をきっかけに、まち全体を意識して他のまちの建築とつなげる提案を取り入れる子も多いようです。このように、模型やプレゼンボードをつくりながらも、まちの建築のアイデアをさらに深めていきます。
他のグループの子を見てまわると、どの子の模型やプレゼンボードからもアイデアが溢れ出しており、数回前の授業と比べ、回を追うごとにどんどん進歩していることがわかります。発表会で子どもたち全員のまちの建築の提案をじっくり見ることが、本当に楽しみです。
千駄ヶ谷のまち 公開発表会は3月28日、およそ1か月後です。少し間が空いてしまいますが、溢れるアイデアを整理し、伝える準備をするには良い期間かもしれません。子ども建築家として、自分の建築がまちのなかに「ともに」あるもの同士を仲良くさせているかもう一度考えながら、伝えたいことがしっかりと伝わるように練習してきてくださいね。頑張りましょう!