子ども建築塾 前期3回「模型をつくって考えよう!②」

2015年07月21日

みなさま、こんにちは。子ども建築塾TAの白石綾です。
5月30日に行われた前期3回目の授業では、前回に引き続き模型をつくりながら「動物たちがくらすいえ」を考えました。まず授業の始めに、アストリッド先生から「練習模型(スタディ模型)をたくさんつくって面白いかたちを見つけたり、こんなかたちだったら動物が気持ち良いんじゃないかな?といっぱい想像してね!」とアドバイスをいただきました。
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続いて、Cグループからエスキースを始めましたが、練習模型とスケッチを見せながら、少し緊張した様子で話す塾生たち。先生方から「カラフルな色使いで、とってもきれいだね!」「動物の習性や特徴を、とってもたくさん調べたんだね!」とコメントをいただいて、少し緊張もほぐれたようです。
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塾生たちが考える「動物たちがくらすいえ」は、「オオサンショウウオが共同で住むいえ」「リスの家族がくらすいえ」など、さまざまです。
「いえ」というと公共の場から離れ、少し閉じられた空間を想像しがちですが、塾生たちのアイデアは、どのいえも周りに開けて、とてもにぎやかで楽しそうです。

そして、中にはドラゴンなどの架空の動物がくらすいえを考えている塾生もいます。この塾生が考えるドラゴンは、お風呂が大好きで、いえに出入りするときは滝の下を通り抜け、シャワーをあびているそうです!アストリッド先生は、「ドラゴンがお風呂に入るのが好きだなんて知らなかった!とっても個性的だね!」とワクワクした様子です。実在しない動物であるため、想像力をかき立てられ、聞いている私たちもワクワクしてきますね。
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エスキース中に、先生方から「動物の実際の大きさの模型もつくって、練習模型の中に置いてみてね」とアドバイスを受けたり、「ここで動物たちはどんなことをするのかな?」と質問を受けたりしました。なるほど、大切なのは、その動物のためにどんな機能や家具があるいえを考えるかではなく、そのいえに住む動物たちの生活や習性を理解して、その動物にとって気持ち良い場所や面白い場所はどんなところか、「いえ」という概念を取りはらって、自由に想像することなんですね!

さて、エスキースを受けた後は、先生方からいただいたアドバイスをもとに、さらにアイデアを深めた練習模型をつくっていきます。手で曲げたり、ねじったりしてできた練習模型の面白さを残しつつ、建築としてどんな構造に置き換えられるか検討していきます。
ここまでくると、授業も最高潮に盛り上がり、中間発表に向けて、塾生だけでなく、TAやスタッフも一緒に考え、夢中で作業に取り組みます。
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「チーターと馬とレッサーパンダが暮らすいえ」という難しいいえに取り組む塾生は、1つのアイデアからいくつものバリエーションの練習模型をつくっています。
塾生「ここを変化させると、こんなかたちになるんだね!」
TA「中の様子はどうなっているかな?」
塾生「向こう側から見える光がきれい!反対側からのぞくと、全く違うかたちに見えるよ!」
TA「ここってとっても魅力的な空間だね!」
自分が想像もしていなかった空間の面白さに、どんどんアイデアが浮かんできます。たしかに模型をのぞいてみると、中には普段私たちが生活しているいえとは違う、とても不思議な体験ができそうな空間ができあがっています。もしかするとチーターたちだけでなく、いろいろな動物がその魅力的なかたちに吸い寄せられて、遊びに来てくれるかもしれないですね。

さて、次回は早くも中間発表です。先生方や塾生のみんなの前で発表するのは緊張するかと思いますが、面白いアイデアが浮かんだときの興奮や喜びを伝えてほしいですね。そして、他のグループの塾生たちのアイデアを聞くことで、お互い刺激し合う楽しい中間発表会になりそうです!