塾生限定講座 「グループディスカッション」

2015年12月25日

7月11日の塾生講座では、前半に「日本一美しい島・大三島をつくろうプロジェクト2015」展覧会のリニューアルと「みんなの家」改修作業の進捗報告があり、後半は、前回の6月13日に開催した塚本由晴氏・篠原聡子氏によるレクチャーを振り返りつつ、「農業をベースにした住まい」「シェアハウス」「参道活性化の提案」の3つのテーマの中から現在各自が考えているテーマを発表し、テーマ別により具体的なディスカッションを行いました。
KNP_O5Q6920©Kai Nakamura

展覧会の報告では、スライドによる展示風景写真の紹介とエピソードを含めた説明により、展覧会のイメージを掴むことができました。展覧会の入口からは、壁一面にみかんのパネルが目に飛び込み、鮮やかなビタミンカラーに包まれて、今にもみかんの香りが漂い、みかん畑に迷い込んだような迫力がありました。大島の石でつくられたテーブルの上には、大三島のみずみずしいレモンが飾られ、瀬戸内海で元気に育った柑橘類から自然のパワーが感じられて、見ているだけでも元気がもらえそうでした。

unnamed (7)神奈川大学曽我部・吉岡研究室が携わっている、瀬戸の「象の鼻休憩所」では、大三島に生えた竹のメンテナンスを兼ねて、現地の竹を再利用してつくられたベンチが紹介されました。象の鼻とは、地形が象の鼻に見えることがきっかけで、手づくりのベンチとネーミングから、ほのぼのとした温かみが感じられました。

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「大三島みんなの家」の改修作業の進捗報告では、泊まり込みで作業に当たった様子が紹介されました。屋根の上で瓦を改修している様子や、土壁を丁寧に塗っている作業からは、一人一人が力を合わせた、地道な改修作業の実態を伺うことができました。

実際に改修作業に参加した塾生に感想を聞いたところ、「1週間弱の泊まり込みでは、作業時間が全然足りない」「みんなの家では、男性は雑魚寝で何とか泊まれるけど、女性が泊まるにはまだ厳しいと思う」など厳しめのコメントがありました。まだ完成には至っていない様子ですが、女性も男性も関係なく、様々な人が集える「みんなの家」の完成を願うとともに、みんなで力を合わせて、ゼロから家をつくっていく過程の大切さを感じました。
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テーマ別のグループディスカッションでは、講義時間が終了しても、どのグループも終わる様子がなく、議論が白熱し盛り上がりを見せていました。私が参加した「参道活性化」のグループは、他のグループに比べて今回は4人と参加人数が一番少なかったものの、講師陣も加わり、みかんや大三島の歴史をテーマとしたユニークな参道活性化のアイデアも飛び交い、真剣な議論の中でも笑いが絶えず、夢が膨らみました。

今治出身で小さい頃から大山祗神社に家族で参拝してきた私としては、参道の活性化を含め、これからの島づくりに強い思い入れを抱きます。今後はエスキースを繰り返しながら、伊東塾長を筆頭に、多くの塾生とともに、瀬戸内海の自然の恵みや大三島の素晴らしさを見出し、大三島での新しいライフスタイルを具体化させていきたいと思います。

塾生 村上 恵理