子ども建築塾 夏期合宿(2日目)
こんにちは。子ども建築塾TAの相田です。
8月9日、10日に大三島で行われた夏期合宿2日目は、ラジオ体操からのスタートとなりました。
大人の私にとって、ラジオ体操をするのは、何年振りでしょう。
さわやかな青空の下、広い庭でみんなで輪になって体を動かすのは、とても気持ちが良かったです。そんな良いスタートがきれたところで、今日はいよいよ“子ども基地をつくる”というメインイベントがありました。
どんなものができ上がるのか、私も朝からワクワクしていました。
ワークショップの説明
宮浦港に着き、今治北高校大三島分校の高校生、広島大学の学生TA、地元の子どもたちも参加して、ワークショップが始まりました。
まずは伊東先生、小森先生から、子ども基地をつくるにあたり、レクチャーがありました。
アイデアを出すときは何から始める?強い構造になるにはどうする?など、普段学校では学べないようなことを学べたのではないかと思います。
参道ツアー
その後は大三島分校の高校生による参道ツアーが行われました。
参道のいろいろな場所を巡りながら、分校生によるオリジナルクイズが出題されました。
昔の写真と今の建物を比べ、時代と共に参道がどのように変化をしたのか、みんな楽しみながら考えることができました。
ワークショップ開始
さて、これからがワークショップの本番です。参道の各地にある敷地にグループごとに移動します。
A〜Fの6つのグループごとに集まり、まずはアイデアスケッチから取りかかります。
子ども基地でどのように過ごしたいか、どんな空間だったら楽しいかなど、思い思いに想像しながらスケッチを描いていきます。
私が担当したAグループでは、それぞれのスケッチをヒントに、縦に長いかたちをした、みんなが集まってくつろげる子ども基地をつくることになりました。
まずは、壁や柱をつくらなくてはなりません。
竹や段ボール、布、ロープ等の材料を使って、どうやってこの平らな土地に建てるのか。
そう。そのヒントは宮浦港での伊東先生のレクチャーを思い出せば良いのです。
レクチャーを思い出した私たちはまず、竹でトラス構造をつくることにしました。
2本の竹を使ってバツのかたちにします。しかし、これも一苦労。竹と輪ゴムを使い、どうやってバツをつくるのか?これも知恵が必要なのです。
何とかつくったバツを、いくつかつなげていくと、徐々に囲いができました。
あとは縦に長くしていくことを目標にしていきます。
お昼休憩
ここで、一度お昼休憩です。みんなの家に行き、みんなでお弁当を食べました。
お弁当を食べつつ、午後の作戦会議、、、といきたいところでしたが、みな疲れ切っている様子。
午後の作業に向けて、しっかり休憩をとりました。
午後の作業
さて、午後の作業がスタートです。午後は作業時間が短いので、とにかく手を動かすことが重要になります。
肩車をしながら竹と竹をつなぎ合わせたり、届かないときは長い棒に引っかけるなど、工夫をしながら何とかかたちができ上がりました。
続いて布を張っていき、カラフルな壁ができ上がりました。作業もいよいよ大詰めです。ただ作業に夢中になりすぎて、肝心なことを忘れていました。
グループ名とタイトルです。どうしようかと悩んでいると、ある子が段ボールをダイヤの形に切り出してくれました。そう。このこども基地はバツの形がつなぎ合わせてあるので、いつの間にかダイヤの形がたくさんできていたのです。
その子のおかげで、“ダイヤモンドハウス”と名付けることになりました。
そして、グループ名についても、保護者の方が『4人の子ども達が力を合わせてつくったから”チーム・ダイヤモンド”が良いのでは!』と素晴らしいアイディアを頂きなんとか全てが完成です。
みんな、この炎天下の中で弱音を吐かず、本当に良く頑張りました。
自分たちでつくり上げたダイヤモンドハウス。みんながつくりたかった空間である”くつろげるスペース”となったのではないでしょうか。
その証拠として、ダイヤモンドハウスに入った後、みんなその場をなかなか離れようとしませんでした。
グループの発表
さて各グループの発表です。それぞれの敷地へ向かい、どんな子ども基地をつくったか、グループ毎に発表しました。発表の仕方もグループによって様々です。材料は同じでも、でき上がったものは各々の個性のある基地になりました。
小さな窓がたくさんあるチーズのような基地、開放感のあるアーチ型の基地。
私の中では考えられないものがたくさんでき上がっていました。ものづくりは面白いと子どもたちから教えてもらったような気がします。
子どもたちもきっといろいろなことを学べた2日間だったのではないかと思います。想像していたものを実際にかたちにすることの難しさ。誰かと協力してつくり上げる事の素晴らしさ。そんな素晴らしい経験は、普段ではなかなかできないのではないでしょうか。
そして、今回一緒のグループになった現地の生徒さんから、ワークショップの最後に嬉しい言葉がありました。
今日参加して良かった!!すごく楽しかった!!と、疲れも吹き飛ぶような嬉しい言葉をもらいました。私もその生徒さんと同じ気持ちです。本当に素晴らしい経験ができたことを感謝しています。
(写真=中村 絵)