子ども建築クラブ LIXILメムメドウズプロジェクト「地場の素材で家具をつくる」ワークショップ(3日目)

2016年10月03日

皆様こんにちは。今回の子ども建築クラブでは、「地場の素材で家具をつくる」というワークショップを北海道広尾郡大樹町で行いました。このブログでは3日目の様子をレポートします。

3日目もメムメドウズのレストランで朝ごはんを美味しくいただいて1日がスタートしました。朝食の後、家具工房に向かい、早速家具制作を始めました

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今日中に家具を完成させなくてはならないので、どの班も集中して作業に取り掛かります。
くるみの会の方は、なんと朝5時半から作業を始めて下さったとのこと。
私たちロッキングチェアの班は昨日のビハインドを取り戻すため、かなり必死です。藤江先生、宮本先生に教わりながら、原寸で型紙を描き、描き写した木材をくるみの会の方々にお願いをして、切り出してもらっていたら、午前中はあっという間に過ぎてしまいました。

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お昼ご飯を済ませ、午後の作業がスタートしました。
いよいよラストスパート!続々と椅子の部材たちが切り出されてきました。
紙やすりでトゲやざらざらした部分を丁寧に面取りしていき、ついに組み立てに入ります。子どもたちも見慣れない工具に興味津々です。組み立ては藤江先生、宮本先生立会いのもとみるみるうちに出来上がっていきます。

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午後3時、どの班も何とか無事に完成し、いろんな種類の家具たちがこの後行われる講評会のためにスタジオメムへ運ばれていきました。
そしてスタジオメムで伊東先生や講師の藤江さん、宮本さんやくるみの会の方々が参加し、講評会を行いました。
講評会では作品のタイトルとこだわった点、苦労した点や、各班のTAから見た感想も交えて発表しました。

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各班の講評を紹介します。

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[江口・井上チーム]
2人は身長差があるから、ちょうど良いサイズを検討するのが大変だったと思う。よく話し合ってお互いが納得いくサイズを出せたのが良い。和李ちゃんのものつくりに対するこだわりがとても良い。自分のやりたいことを貫き通す姿勢を大事にしてほしい。包み込むような感覚の椅子にするのなら、座面の位置がもう少し後ろの方がよかった。

 

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[藤井・笹目チーム]
よくこのデザインが出来上がった。ロッキングチェア同士で組んだけれど、うまいことお互いのデザインが融合したことに驚いた。デザインに目がいきがちだけどロッキングの具合がちょうどいい。

 

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[平本・及川チーム]
横から見たときのフォルムが絶妙。脚の曲がるところで背も曲げたくなるが、背の部分をもう少し高い位置まで持ってきたところがデザインをよくしている。実際に1/1で図面をかいたところが勉強になったはず。角材の配置を図面にあてながら微調整を行う、藤江さんのプロの技を間近で見れたことは今後に繋がる。

 

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[佐口・辰巳・長谷川チーム]
設置場所を見て柔軟に作品を変更したことがとても良い。場所を見て必要なものをつくるのは大切なこと。天板も用意された材料を上手に使ったことが家具の魅力になっている。脚には3本脚や、斜めの脚などつくる側のこだわりも感じられる。
課題が地場の素材を使ってということだから、ない材料を使うのではなくあるものを工夫して家具にする作品がもっとあっても良かった。

 

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[工藤・西川チーム]
座面をクッション性のあるものにしたいという提案から宮本さんに紐を通すヒントをもらい、他にはない家具が出来上がった。
2人で座ることでバランスをとらなくてはいけないところがよい。脚をつなぐ貫が存在感ありすぎるので、もう少し検討して華奢にできたらもっとデザインがよくなった。

総評として、材料の特徴をより生かしたものや軽量化されたものがあるとよかったということでしたが、力作が揃ったこと、そしてすべて完成させられたことをほめてもらいました。
最後に完成した家具を囲んで、今回協力していただいた方々と集合写真を撮って、家具づくりワークショップは終わりました。

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講評後は、くるみの会の方々やワークショップに参加してくれた大樹町の中学生たちと、地元の食材たっぷりのBBQを楽しみました。
大きなホッケやししゃもにイカなど、普段東京では食べられないようなものばかり。野菜やお肉も新鮮でとてもおいしかったです。東京の食材と北海道の食材の違いを教えていただいたりと、とても楽しい時間を過ごすことができました。

明日はいよいよ最終日です。家具の設置をしに行ったあと、少しだけ帯広観光も予定しています。台風が近づいており、帰りの飛行機に影響がないことを祈ります!

神奈川大学 TA 白鳥さゆり