子ども建築塾 しまんと新聞ばっぐづくりワークショップ

2017年10月17日

みなさま、こんにちは。8月24日、恵比寿スタジオにて「しまんと新聞ばっぐづくりワークショップ」が開催されました。高知県四万十で「新聞紙で世界を包もう!」という循環の概念を呼び起こしている「しまんと新聞ばっぐ」。2003年に誕生し、しまんと新聞ばっぐを通して人と人をつなぐ活動をしています。

今回はそんな「しまんと新聞ばっぐ」のインストラクター養成講座を修了した伊東洋子さんを講師にお迎えし、読み終わった新聞紙を再利用し、新しいかたちを与えて丈夫なペーパーバッグづくりに挑戦しました。

ペーパーバッグには大、中、小の3つのサイズがあり、サイズが大きくなるにつれて利用する新聞紙の枚数も増え、難易度が上がります。まず、子どもたちは小バッグづくりから取り掛かりました。

新聞紙を折る、ノリづけする、という作業の繰り返しでバッグの側面からつくっていきます。次にバッグの底をつくり、袋部分のかたちができたら持ち手をつけて完成です。一見、単純な作業に見えますが、この新聞紙の折り方にこそ「しまんと新聞ばっぐ」が紙を利用しているにも関わらず、とても頑丈である秘訣が詰まっています。

小バッグが完成すると、続いて中バッグづくりに取り掛かりました。最初は気に入った新聞紙の柄が思うようにバッグの正面にならず苦戦していた子どもたちですが、中バッグ、大バッグと段階を踏むごとにコツを掴み、自分ならではのペーパーバッグを完成させていました。

作業中は伊東洋子さんの見本を見ながら、新聞紙を折る方向や位置を間違えないように真剣な表情の子どもたちでしたが、作業が進み、先ほどまで平らな紙だった新聞紙からバッグとしてのかたちが見え始めるとわくわくした表情で「何を入れて持とうかな」とペーパーバッグの利用方法を考えていました。

小、中、大、すべてのサイズのバッグが完成し、子どもたちが各自それらを手に持つと、「新聞紙」という共通の材料から生み出されたとは思えないほどバッグにはそれぞれの子どもの色が反映されていて、私自身とても驚かされました。

読み終わったらそのまま捨ててしまう新聞。そんな新聞を「もったいない」と感じる日本人の美意識と「折り紙の手わざ」が融合した、機能的で美しいバッグ。ぜひ、みなさまも一度「しまんと新聞ばっぐづくり」に挑戦してみてはいかがでしょうか。

日本女子大学2年  西尾 百合子