子ども建築塾2021年度 後期「みんなのアイデア」中間発表

2021年12月24日

12月18日(土)に行われた、後期第4回授業の様子をお伝えします。

本日はいよいよ中間発表…!
緊張やワクワクが子どもたちからもTAからも伝わってきます。
前回の授業からさらに発展させて、お家で仕上げてきてくれた子もちらほら。

今日は平面図と断面図を中心に発表を行います。
みんなの断面図が見えるように、敷地に並べてみました!三者三様、楽しそうな雰囲気がすでに伝わります!

当日はTVの取材が入っており…
Fグループにある「テレビ局」のヒントをもらうと、「防音とかももちろん大事なんだけど、今ではサテライトや一部ガラス張りで撮影の様子が見えるところ、観客席が設けられているところなどもあるので、住民との関わり方も考えられると良いですね」とのアドバイスが!
これはテレビ局だけでなく、他の公共施設にも通じる大事なポイントですね。

全体に向けて、伊東先生からは、「はじめからかたちを決めずに、どういう暮らしを実現させたいのか、何をやりたいのかを決めて、組み合わせていくのが大事」とのご指摘が。格好良い建物を建てたいと思う一方で、その枠にハマってしまうと、できることや発想が限られてしまいます。

その点でいうと、「柔らかく考えよう」というお言葉もありました。「はっきりとゾーニングしないでも良いかもしれない。また、はじめの設定にこだわらなくても良いかもしれない。柔軟に物事を捉えよう」
「はっきりゾーニングしなくてよい」という背景には、この島が「100人“だけ”が住む島」だから。
100人というと、学校のクラス3つ分程度です。

太田先生からも改めて説明がありましたが、実際に計算してみると、100人全員が1ヶ月に1回髪を切ると、1日に床屋さんに来るのは100/30で3人程度しかいません。

冠婚葬祭や果樹園に行く頻度はもっと少なくなるはずですから、あまりにはっきり「ここは何をする場所!」と決めてしまうと、伽藍堂な空間ができかねません。

各敷地はおよそ5000㎡ほどありますが、そこに目一杯建物を建てたり、5階、6階…と高い建物を建てたりするのは、人口に見合っていないとも言えます。

アストリッド先生からは、「建物の外側から見てどう、だけでなく、中から見るとどんな景色が見えるのか?また、自分が住んでみて、使ってみてどうか?を考えよう」というアドバイスが。他の先生も重ねて、「シーンを描こう」とおっしゃっていました。前期では皆「どこをどういう風に使いたいか」というシーンを上手に考えられていたので、それを切り離すことなく後期も日常のシーンを捉えながら進めていけるとよいですね!

また、今回は1人1人が「建物」をつくる前期とは異なり、島を、「まち」をつくります。
一人一人が自分のやりたいことをやるという姿勢だけでなく、後半では隣接する敷地、動線、環境などを考えられると、さらに深い学びになるでしょう!

最後になりましたが、途中子どもたちの口からもあったように、子どもは柔軟な発想ができて素晴らしいなぁと痛感させられました!これからも楽しみです!!

東京大学 4年 礒貝桃子