塾生限定講座 夏期合宿(1日目)

2013年08月15日

7月20日から22日に行われた、夏期合宿をレポートさせていただきます。

今回の合宿では、2泊3日で、瀬戸内海の島々を中心に巡ります。大三島にある伊東豊雄建築ミュージアムの見学や、地域の方々とのワークショップなど、とても濃密なスケジュールが組まれています。
伊東塾の塾生をはじめ、参加者のほとんどは社会人なので、「合宿」というと僕も高校の部活動以来で、その響きだけでわくわくしてしまいます。

まずは、初日のレポートをお届けします。

4104Photo:Manami Takahashi 

大崎上島へ

朝7時に羽田空港に集合し、広島空港まで飛行機で移動した後、バスで港まで向かい、そこからさらに、フェリーで大崎上島を目指しました。
大崎上島は、瀬戸内海に浮かぶ人口8000人ほどの島で、今年公開された映画「東京家族」のロケ地でもあります。また、造船業が盛んで、ブルーベリーの栽培にも力を入れています。そんな大崎上島で昼食をとった後、私たちが今回の合宿で最初に取り組んだのは、「櫂伝馬(かいでんま)」という、船を漕いで速さを競う伝統行事の見学です。

4237Photo:Manami Takahashi

櫂伝馬

大崎上島の櫂伝馬は約200年の歴史があるとされており、長さ12mの船に、14人の漕手と、船頭、太鼓たたきが船に乗り、5艘がその速さを競い合います。私たちは、小型のボートに乗って並走しながら観戦したのですが、漕ぐタイミングを合わせる太鼓の音や掛け声、強い日差しと心地よい風を体に感じて、そこには何とも言えない独特の感動がありました。
競技が終わって、乗っているボートから陸側を見たとき、海と港と、応援する人たちと、その背景にある家並みとが見事に調和した姿が素晴らしく、とても印象的でした。
また、私たちの中から、希望者は実際に船を漕がせていただきました。バランスを崩して船ごとひっくり返りはしないかと冷や冷やしましたが、皆とても楽しそうに船を漕いでいました。

4161Photo:Manami Takahashi

ワークショップ

櫂伝馬の見学の後は、バスで移動し、studio-Lの神庭さん、大崎上島町長はじめ町役場の方々、地元住民の皆さんと一緒にワークショップを行いました。

4264Photo:Manami Takahashi

大崎上島では、地域の良さを多くの人に知ってもらうために、「大崎上島のカッコいい過ごし方図鑑」を昨年度作成しました。そこでは、実際に大崎上島に住んでいる「カッコいい人」たちが紹介されており、島の人の魅力、島で生活することの魅力が伝わってきます。図鑑は、地元(あるいは地元出身)の方とstudio-Lとが一緒に作ったもので、ここではその作成のプロセスなどを伺うとともに、翌日実際に私たちが地域の方と行うワークショップの作戦会議も行いました。

4343Photo:Manami Takahashi

誕生日と花火観賞

ワークショップを終えてホテルにチェックインするころには、もうだいぶ日も傾いていました。それぞれ部屋に荷物を置くと、宴会場に集まって夕食をいただきました。しばらくの間は何事もなく談笑しながら食事をとっていましたが、突然会場の照明が消え、真っ暗になりました。
というのも、実はこの日に誕生日を迎えた塾生がいて、サプライズでケーキが用意されていたのです。思いがけない演出に皆喜び、とても和やかな雰囲気になりました。

4478Photo:Manami Takahashi

そして、実はそれだけでなく、この日は地元のお祭りで、花火が上がるのです。ちょうど夕食を食べ終えるころに、ドン!と花火が上がる音がして、皆で外に出て、花火を観賞しました。

4554Photo:Manami Takahashi

都会ではなかなか見られない、遮るものも全く無い花火。
涼しい夏の夜の、忘れられない思い出となりました。

塾生 八田直樹