塾生限定講座 東北「みんなの家」ツアー(1日目)

2013年10月22日

9月28・29日の2日間、東北「みんなの家」ツアーが行われました。

今回のツアーでは、東日本大震災後に被災地復興に向けて建てられた8ヶ所の「みんなの家」を訪れました。まずは、ツアー1日目のレポートをお届けします。

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朝、一ノ関駅に集合し、最初に向かったのは、陸前高田市。昼食後に陸前高田の「みんなの家」を見学しました。この建物の設計プロセスは、第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館にて展示され、金獅子賞を受賞し、世界的に有名になったことで、この日も海外からの見学者が訪れていました。建物はシンボリックなかたちをしていて、バルコニーや物見台からは津波が襲ったまち全体を見渡すことができ、塾生たちは子どものように物見台へ駆け上がっていました。

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次に向かったのは、釜石漁師の「みんなの家」です。竣工前のこの建物は、伊東塾長とともに設計を担当しているアトリエ天工人の山下保博さんや、構造家の佐藤淳さんをはじめとした関係者が多く集まり、最後の仕上げの真最中でした。港に隣接したところに建っており、隣にはバーレーンから移築してきた漁師小屋が建てられ、2つの建物が繋がった形状をしています。建物に関することだけではなく、竣工後の運営体制のことなど、ソフト面に関しても解説していただきました。

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続いて、山本理顕さんが設計した釜石市平田地区の「みんなの家」を訪れました。仮設住宅の中に建つ白いテント屋根が印象的な建物です。
平田地区の仮設住宅は向かい合って配置されていて、通りには花の名前がつけられ、アーケード街のような空間ができていることが印象的でした。これも、山本理顕さんの提案により実現したアイデアだと伺いました。

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そして、1日目の最後に向かったのは釜石市商店街の「みんなの家」です。この建物はバス停の近くに建っており、待合室のようにも利用できる、まちに開けた計画になっています。
この「みんなの家」に限らず、立地や利用する住民の需要に合うよう、話し合いを重ね、同じ「みんなの家」という名称でもそれぞれが違う役割を果たしているということは、実際に訪れてみて、現地の人の話を聞いて、初めて分かったことでした。

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その後は、宿泊先の宝来館で、女将に震災時の体験やその後の活動について話を聞かせていただき、震災時の出来事を後世に伝えるためにつくった相撲甚句「あの日あの時甚句」も観賞させていただきました。
震災時の辛い体験やその後の復興に対する思いなどを直接聞かせていただき、考えさせられることが多い夜となりました。

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塾生 吉田祐介