子ども建築塾 前期5回「模型をつくって考えよう!①」

2014年07月03日

こんにちは。子ども建築塾TAの森田祥子です。
6月21日、梅雨の蒸し暑い中、子ども建築塾前期5回目の授業が行われました。

今回は、前回見学した住宅「coil」のスケッチの発表と、子どもたちが考えた「自然のようないえ」の模型づくりの2本立てです。久しぶりのスタジオでの授業、どんな模型ができ上がるのでしょうか?

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Coilのスケッチと感想を発表しよう!

スタジオの真ん中には、1/10のスケールの「coil」の大きな模型が置かれています!TA有志による力作です。みんなで模型をのぞきながら、どこでスケッチを描いたのか、どんな場所が気になったのかを発表していきます。

最初に発表したのは村橋こはるちゃん。1階から見上げた階段をとても綺麗に描いていました。手すりが網みたいになっていたことに驚いたという感想は、こはるちゃんだけでなく、みんなが気になったポイントです。見学会のときに、設計者である平田晃久さんが「空間が続いているようにしたくて網みたいにしました」と言っていた、と伊東先生がお話ししてくれました。

色々なところから光が入って、ランダムな影が落ちることを発見したのは兼清悠祐太くん。手すりが色々な方向に影を落としている様子を、階段がS字に見える位置から描いていました。光を明るさとして捉えるだけでなく、影の落とし方まで注意して考えると、新しい空間が生まれてきそうです。

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田村さやこちゃんが「ぬくもりを感じました。お施主さんも優しそうな人だった」という感想を言ったときに、タイミングよくお施主さんのご家族が登場してくださいました!子どもたちの描いたスケッチに感動して、とても喜んでくださいました。

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「Coil」は、武富零央ちゃんが言ったように「地形みたいで色々な場所があって、1つの場所から色々なものが見える」山登りをしているような立体的な空間でした。子どもたちが感じた感動や発見が、これからつくる「自然のようないえ」にどのように活かされていくのか楽しみです。

「自然のようないえ」の模型をつくってみよう!

さて、続いては待ちに待った模型づくりに取りかかります!今回の模型は、本番前の練習模型(スタディ模型)です。スケッチで描いた「自然のようないえ」を実際に模型にして、つくったり壊したりしながら、どんないえが良いか、検討をするための模型です。中間発表にもらったコメントを思い出したり、スケッチを見返しながら、どんな風につくろうか考えていきます。

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重枝梨乃ちゃんは中間発表のときに「ストッキングで模型をつくったら」とコメントをもらったので、家からストッキングを持参してくれました。柱を立てて、ストッキングを被せてみると、破けてしまいそうで難しい!けれども、独創的な空間が生まれそうです。

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みんなも使う素材を選んだり、つくり方を工夫してみたり。試行錯誤しながらも、子どもたちが夢中になってつくる姿を見ると、でき上がりに期待が膨らみます。

とはいえ、これはまだまだ練習模型。7月のエスキースに向けて、来週も模型づくりは続きます。最後に伊東先生から「実際の設計では、どんな建築にするか、もっともっとたくさんの模型をつくって考えるんだよ。100個くらいつくることもある。何度もつくり直して、ようやく良い建築ができ上がるんだ。みんなの模型も、次のエスキースではダメなものはダメって言うからね。容赦しないぞ!」とのお話が。子どもが相手であっても、本気です!しかし、もっと良い「自然のようないえ」をつくるためには、必要な試練です。みんな、頑張れ!!