子ども建築塾 後期3回「まち探検の感想を話し合おう」

2013年11月19日

11月16日、恵比寿スタジオにて、子ども建築塾 後期3回目の授業が行われました。
今回の授業では、前半に、前回の授業で行った「恵比寿のまち探検」の感想をそれぞれのグループで話し合い、後半ではその話し合いをもとにして、自分が考える「まちの建築」の敷地を決めて、敷地模型をつくるという課題が出されました。

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まず初めに、村松伸先生から敷地模型についての説明がありました。
敷地模型といっても、子どもたちにとっては馴染みがありません。そこで今回はイメージをつかむために、ランドスケープ・アーキテクトの石川幹子先生と伊東豊雄建築設計事務所が一緒に設計を進めている川口市の火葬施設および歴史自然公園のプロジェクトのためにつくられた敷地模型をお借りしました。
模型の中には、大きな木もあれば、小さな木もあり、色とりどりの樹木が植えられています。また、水や坂など、ランドスケープの特徴がわかりやすく表現されている敷地模型は、今後、塾生たちが制作を進めていく上での道しるべとなってくれることでしょう。

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続いて、前回のまち探検で撮ったたくさんの写真を机に並べ、感想を話し合いました。
写真を見ると、子どもたちはつい先ほどの出来事のように、写真に写っている場所がどんなところだったのかを教えてくれます。

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ただ、いろんな話が出てくる一方で、「ここにこんな場所をつくれたらいいな」という話はなかなか出てきません。つまり、探検で見つけた場所で「水」「人・おばけ」「坂」「木」「生き物」といったそれぞれのグループのテーマと何をしたいのかがつながらないのです。そこで塾生たちは、TAと一緒に再びまち探検に出て、まちを観察し直そうと試みます。

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今回のまち探検では、同じルートをたどった子もいれば、前回とは違う場所に行った子もいて、それぞれに発見があったようです。それでもやはり、スタジオに戻ってくる途中、「どんなものをつくりたい?」と聞いても、家や公園といったありきたりなものを建ててしまうだけで、テーマとの関連性や、そこでどんな面白いことができるのか、なかなかイメージが湧いてきません。塾生と一緒にTAも悩みながら考えます。

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その様子を見て、村松先生は、何度も何度も「テーマのものと何をしたいのかを、もう一回よく考えてみてくださいね」と伝えます。
そこでもう一度、後期1回目の授業でやっていたことを思い起こし、まち探検で気づいたこととリンクさせながら考え始めました。ようやく手が動き始めたところで、今回の授業は終わりの時間を迎えてしまいました。

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今回、思ったように敷地模型の制作を進めることができませんでしたが、これまでの授業の内容を振り返ったり、再びまちに出て観察し直したりと、濃密な時間を持てたのではないでしょうか。
次回は、今回悩んでいたことをさらに深めてきてくれることを期待しています。

気温もだいぶ下がり、授業をお休みする子やマスクをしている子も見受けられましたが、次の授業では、元気なみんなに会いたいと思います!
季節の変わり目で、体調を崩しやすいですが、皆さまもお身体にはお気をつけてお過ごしください。

明治大学理工学部建築学科3年 門間翔大