瀬戸内海と地中海
—二つの内海の共通性をめぐって—
陣内秀信×伊東豊雄

2014年02月14日

シンポジウム2014チラシ表
規模こそ違え、瀬戸内海と地中海は多くの共通性を持っています。まず地形が似ており、背後に山や丘が迫った狭い土地に、高密な港街が古くから形成され、しばしば斜面の土地に迷宮的な空間の構造を生み出しました。歴史的には、どちらも古代から多くの船が行き交い、モノと人と情報の交流する重要な舞台でした。海賊がいた点も共通しています。地中海の世界には、その自然の恵みと歴史の蓄積を生かした想像性豊かな地域づくりが各地に見られます。古代・中世の都市や集落の魅力が再評価され、舟運による観光も活発です。アグリトゥリズモ(農業観光)ばかりか、ペスカトゥリズモ(漁業観光)も注目されています。瀬戸内海の問題を考えるのに、こうした共通性をもつ地中海との比較は大きな示唆を与えてくれるに違いありません。このシンポジウムでは、建築史家の陣内秀信氏をゲストに迎え、瀬戸内海と地中海、二つの内海の共通性を探ります。

出演:
陣内秀信(建築史家/法政大学デザイン工学部教授)
伊東豊雄(建築家/今治市伊東豊雄建築ミュージアム名誉館長)

日時:3月30日(日)14:30〜16:30(14:00開場)
会場:今治市民会館 2階 大会議室
〒794-8511 愛媛県今治市別宮町1丁目4番地1

アクセス:JR今治駅より徒歩10分
※市民会館の駐車場には限りがございます。できる限り、公共交通機関をご利用ください。
※晴天時は今治小学校のグラウンドを臨時駐車場(無料)としてご利用いただけます。
※雨天時は上記臨時駐車場が使用できないため、近隣の有料駐車場をご利用ください。

定員:200名 入場無料 申込不要

※詳細は、下記PDFデータをご覧ください。
瀬戸内海と地中海 —二つの内海の共通性をめぐって

 陣内秀信(じんない・ひでのぶ)
法政大学デザイン工学部教授。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。イタリア政府給費留学生としてヴェネツィア建築大学に留学、ユネスコのローマ・センターで研修。専門はイタリア建築史・都市史。パレルモ大学、トレント大学、ローマ大学にて契約教授を勤めた。主な著書に、『東京の空間人類学』(筑摩書房)、『ヴェネツィア―水上の迷宮都市』(講談社)など。サントリー学芸賞、地中海学会賞など受賞。

 伊東豊雄(いとう・とよお)
建築家。1941年生まれ。1965年東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に「せんだいメディアテーク」「多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)」など。現在、「台中メトロポリタンオペラハウス(台湾)」「みんなの森 ぎふメディアコスモス(岐阜県)」等が進行中。日本建築学会賞作品賞、ヴェネチィア・ビエンナーレ「金獅子賞」、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル、プリツカー建築賞など受賞。