こんにちは。寒さがだいぶ目立つようになってきたこの頃。
子ども建築塾後期2回目の授業が行われた11月4日は、太陽の日差しが暖かく、過ごしやすい気候でした。そんなポカポカ日和の中での授業について、みなさまにお伝えしたいと思います。
この日は、敷地調査でどんな発見があったかをグループごとに情報交換する、グループディスカッションをメインに行いました。各グループのテーマに沿って、どのような空間で実現できそうか、どんな雰囲気だったかを付箋に描き出すというものです。前回の授業はあいにくの雨だったため、今回も授業の始めにもう一度グループごとに敷地調査をしました。元気よく坂をかけ登る子、一つの場所をじっくりと見ている子、しゃがみこんで独自の視点で見ている子。子どもたち一人ひとり付箋を手に、TAとコミュニケーションを取りながら一生懸命に観察をしていました。今回は、以前雨でじっくり見ることのできなかった場所にも注目することができて、とても充実していたように思います。
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「パンと大樹町の食を楽しむワークショップ」(2日目)は、大樹町をはじめ、帯広市、少し離れている池田町からも参加者が集り、1日目に続いて料理家のヒラタ・マリさんを講師にお迎えし、ブルーベリージャムづくりのワークショップを開催しました。昨年は愛媛県大三島からみかんを取り寄せて、ジャムをつくりましたが、今年はメムメドウズの敷地内で育てられているブルーベリーを夏頃に予め収穫しておいたため、地元産のブルーベリーでジャムをつくることができました。
冷凍された赤い果物のほうが、ペクチンが出やすく、ジャムになりやすいようです。
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昨年に引き続き、11月2日・3日に北海道大樹町にある実験住宅施設・メムメドウズにて「パンと大樹町の食を楽しむワークショップ」を開催しました。2度目の開催となった今回は、メムメドウズの中にある、伊東豊雄建築設計事務所が改修設計を行った「スタジオメム」を活用しようという主旨でワークショップが企画されました。
北海道と言えば、乳製品や魚介、豚など、豊富な食材が揃っていますが、今年は昨年度好評だった自然発酵のパンを中心に、地元の食材を活用しながらパンに合う料理やデザートをつくりました。講師は、昨年と同じく料理家のヒラタ・マリさんをお迎えし、地元の食材を活用したメニューを教えていただきました。
当日は12名の参加者が「スタジオメム」に集まり、マリさんがつくる料理を簡単に紹介したあと、焼くのに時間がかかるパンからデモンストレーションしていただきました。そのあとは、里芋のパンや、豚のリエット、クリームチーズのディップ、ブイヤベース、パンに塗る牛乳ジャム、デザートのプリンを、みんなで手を動かしながら、順次つくっていきました。
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9月23日・24日の2日間、今治北高等学校大三島分校の高校生たちと、大三島公民館にある古くなった「安楽椅子」(通称:「めがね椅子」)(坂倉建築研究所デザイン、天童木工製作)をリフォームするワークショプを開催しました。この企画は、大山祇神社参道を活性化させるための提案の一つで、今治市大三島公民館の活用促進やものの大切さ、ものづくりの楽しさに触れてもらうために、昨年度の公民館チームで提案し、大三島公民館や大三島北高等学校大三島分校、島の方々にご協力いただきながら実現しました。
1日目は、家具デザイナーの藤森泰司さんと石橋亜紀さんをお招きし、めがね椅子に大洲和紙を貼るワークショップを行いました。
まずは、藤森さんのショートレクチャーから始まりました。椅子の歴史のクイズやご自身が携わってきた家具、奈良県吉野町立吉野中学校の地域産材でつくる机のプロジェクトなど、家具デザインのおもしろさ、ものづくりの楽しさについてお話しいただきました。
その後、全員で屋外の駐車場へ出て、いよいよ和紙貼りのワークショップが始まります。
今回の仕上げ材に使用したのは、愛媛県内子町にある天神産紙工場でつくられた大洲和紙です。
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昨年度から計画してきた「大山祗神社参道花道計画」を発展させ、参道に花を広めるために、9月16日〜18日にプランターづくりの作業を行いました。参道を明るく元気にするために、大三島の柑橘をイメージしながら、キバナコスモスを植えて「黄色の花道」をつくっていきます。
プランターはかつて島で柑橘収穫用に使われていた木箱を使用して制作しました。まずはプランターの脚を切り出し、木箱にビスで取り付けます。
次は、内側にコールタール(防虫防腐塗料)を塗っていきます。
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みなさま、こんにちは。8月24日、恵比寿スタジオにて「しまんと新聞ばっぐづくりワークショップ」が開催されました。高知県四万十で「新聞紙で世界を包もう!」という循環の概念を呼び起こしている「しまんと新聞ばっぐ」。2003年に誕生し、しまんと新聞ばっぐを通して人と人をつなぐ活動をしています。
今回はそんな「しまんと新聞ばっぐ」のインストラクター養成講座を修了した伊東洋子さんを講師にお迎えし、読み終わった新聞紙を再利用し、新しいかたちを与えて丈夫なペーパーバッグづくりに挑戦しました。
ペーパーバッグには大、中、小の3つのサイズがあり、サイズが大きくなるにつれて利用する新聞紙の枚数も増え、難易度が上がります。まず、子どもたちは小バッグづくりから取り掛かりました。
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みなさん、こんにちは。9月30日に行われた子ども建築塾前期第10回「みんなの家」の発表会の様子をお伝えしたいと思います。
これから子どもたちが発表する「みんなの家」は、設計する敷地が具体的に与えられているという点で、前年度までの課題よりも難しい出題でした。どうして難しいのかというと、「みんなの家」という抽象的な言葉と敷地という具体的な情報を同時に考えなければいけないからです。さて、大人でも難しいこの課題を子どもたちはどのように考え、どのような「みんなの家」を発表したのでしょうか。
発表開始時刻に近づくにつれ、プレゼンボードを片手に持った子どもたちが元気の良い挨拶とともに続々と集まってきました。よく見るとみんなはいつもより何だか少しそわそわしていて、緊張していることがTAにも伝わってきます。
全員が集まり、発表開始時刻の13:30になると、発表がD→E→A→B→Cの順で進めることがアナウンスされました。不意の発表を受けたDグループの子どもたちは、「え!うそでしょ!緊張してきた!」「いつも俺のいるグループからじゃん~」という何だかにぎやかな声がスタジオ内に響き渡ります。
そうこうしているうちに、早速Dグループから発表が始まりました。
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みなさん、こんにちは。暑さの中にも秋の訪れを感じられる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?9月9日に行われた子ども建築塾前期第9回の授業の様子をお伝えします。
今回の授業では、次回の発表会に向けてプレゼンボードづくりを行いました。これまで考えてきたことを他の人にも伝えるため、大きな画用紙に絵を描いたり、つくってきた模型の写真を貼って、自分のアイデアを分かりやすくまとめます。
授業の始めにアストリッド先生から、「模型の写真は、自分が模型に入り込んだような気持ちになって撮るんだよ」、「プレゼンボードはとにかくカラフルに!遠くから見ても伝わるように楽しいのをつくってね!」などとアドバイスをいただきました。
授業では、まずグループごとにプレゼンボード用の模型写真の撮影を行いました。自分が一番見てほしい場所はどこなのか?そこでは誰が何をして過ごしているのか?これまでの授業を振り返りながら、さまざまな角度で何枚も写真を撮りました。カメラを模型に入り込ませて写真を撮ることで、自分が模型に入り込んだかのように感じられ、改めて自分が考えてきた「みんなの家」を見つめ直せたのではないでしょうか。
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6月10日、編集者の菅付雅信さんをお招きして今年度第2回目の会員講座が行われました。著書『物欲なき世界』がベストセラーとなり、クリエイティブカンパニーである「株式会社グーテンベルクオーケストラ」の代表取締役として数々の大手企業に広告・ブランディングなどのアドバイスをなさっているご自身の知見から、現代に見られる「物欲のあり方の変化」について「モノ-幸せ-資本主義」という観点でお話しいただきました。
ライフスタイル——「生き方」が最後の商品
近年の市場的傾向として見られる、ライフスタイルを謳った商品の増加。特に、都内では、生活雑貨などを扱ったり、店舗内にヨガ・ファッション・雑貨などをまとめて展開したりする「ライフスタイルショップ」の増加が顕著で、地方にも飛び火していることや、「蔦屋家電」や「ZARA HOME」など大手企業の参入も見られます。これらの背景には、アメリカ西海岸発の雑誌『KINFOLK』による“安易な情報とヴァーチャルアクセスの時代である今、シンプルで意味のある生活を追求する”というテーマの成功がもたらした、ファッションからライフスタイルへという流通の変化があります。そして、「雑誌のライフスタイル化」が進行し、若者の消費・ファッション離れが注目されるようになったそうです。このように、「生き方」が消費されるようになった現在とは「消費の終着点」なのかもしれない、と菅付さんは分析します。
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7月8日、「地方にこそデザインのチカラを!」をビジョンに掲げて活動されている株式会社ファームステッドの共同代表・長岡淳一さんと阿部岳さんをお招きして、今年度第3回目の会員公開講座が行われました。講座前半では農業のブランディングに関する考え方について、後半では実際に取り組まれた事例についてお話ししてくださいました。
ファームステッドとは
まずは、会社とお二人の自己紹介。株式会社ファームステッドは本社を北海道帯広市に構える、農業を始めとする第一次産業にデザインを活用しながら地域のモノ・コトを発信するデザイン・ブランディング・カンパニー。長岡さんがプログラムやテーマづくりをするクリエイティブディレクター、阿部さんがブランディングを形に落とし込むアートディレクターという役職分担でブランドデザインを進めて行きます。プロデュースの依頼が来たら、まず現地へ向かい、その地域を感じ、地域の人々とコミュニケーションをとる、ということを大切にされているそうです。本社が帯広であるのも、そのように「地方の現状を常に感じておく」という会社の精神が反映されているのですね。
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