3月18日、塾生講座の公開発表会が恵比寿ガーデンプレイスにある「COMMON EBISU」にて行われました。今年度の発表会は大三島ではなく、伊東建築塾のホームグラウンドである恵比寿が会場となり、一般の方や大三島への移住希望者にも島の魅力を伝えるための、まさに「島と都市をむすぶ」発表会となることを目指します。ゲストには今治市長・菅良二さんや建築家の乾久美子さんをお招きし、会場は100名を越える大勢の人たちでにぎわい、本番前の塾生たちの表情から緊張感が漂っています。
さあ、塾生たちによる、大三島のための、年に一度のお祭り。いよいよプレイボールです。
はじめに、菅市長のご挨拶と伊東塾長による伊東建築塾と大三島でのプロジェクトの紹介がありました。続いてブランディングチームが企画・演出を担当した「こっそりと大三島 小さな自分たちの計画」というショートムービーの上映がありました。伊東建築塾が構想する“こんな島になったらいいな”というストーリーで、島の美しさと人々の笑顔が印象的な9分間。ネット上でも公開されていますので、このブログを読み進める前に、ぜひご覧ください。
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いかがでしたでしょうか。それでは、私たちが一年間の活動を通して考えた、大三島のための小さな10の提案をご紹介します。
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この1年間の活動も終盤に差し掛かる、2月18日に行われたレビューでは、3月に行われる公開発表会の内容を検討しました。今年度の発表会は、大三島のプロジェクトを東京のみなさんに知っていただくとともに、今治市に向け来年度への取り組みをアピールすることを目的とします。
私も塾生講座に参加して1年間、周囲の塾生のみなさんの苦労話を聞いたり、相談をしたりしながら活動を進めてきましたので、そんな回顧も含めながら報告します。発表内容はネタバレになるので割愛です。
農・食は、伊東建築塾が最も力を入れている分野です。
農業チーム は、ほぼ月に1回の頻度で大三島入りし、野菜の苗植え・収穫、島産食材を使った料理教室から、島最高峰の鷲ヶ頭山で「わしがとうさん」と叫ぶイベントまで、現地の人と触れ合いながら、さまざまなイベントを立ち上げてきました。そのエネルギーはすごいの一言でした。
おおみしまーけっとチーム は、島の食材をコーディネートして料理としてパッケージ化し、販売することを目指してきました。伊東建築塾には物販の経験がないため苦闘しながらの活動でしたが、このチームがつくったイノシシレモン鍋は絶品です(夏でもスープとして楽しめます)!ぜひ多くの人に食してもらいたいと思います。
両チームの共同で以下のプロジェクト提案を行います。
プロジェクト① 農家をつなぐ、ゆるやかな共同体をつくる「みんなの農業プロジェクト」
プロジェクト② 農業と食のスクールを行う
衰退が進む大三島神社参道の活性化は、伊東建築塾が長年試行錯誤をしてきた分野です。
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2017年最初のレビューが1月28日に行われました。3月18日に公開発表会を控え、レビューは残すところ2回、2016年のそれぞれの活動を振り返りつつ、次年度に向けての展望も見据えながらの議論が展開されました。各チームの活動報告を、簡単にまとめました。
ガイドブックチーム
前回発表された「未来新聞」の内容を創刊てきるところまで詰められた内容が発表されました。発行日を2020年に設定し、2017年の時点ではまだ取り掛かったばかりのプロジェクトが、2020年には既に実現されている体裁でのコンテンツを作成し、近い未来を想像しながらワクワクしそうな新聞になります。ただし、コンテンツ一つひとつが将来実現できると言い切ることのできない内容も多く、2016年度の活動報告の一環として創刊するには早すぎるのではないか、という講師の方々からの指摘がありました。また、ブランディングチームの考える方向性と内容が被ってしまうところや、ネーミングの部分など、一つのイメージに統一されたほうが良い内容もあり、今後全てのチームとの連携が必須課題であることも明確になってきました。
未来新聞「OH! MY SHIMA」デザイン案
ブランディングチーム
たくさんの人が訪れる大三島にするため、楽しいことがいっぱい詰まった島であることを伝えるため、「こっそりと大三島」「小さな個人計画」などをキーワードに、いろいろなプランの発表がありました。プランにデザインが入ることにより、楽しみを感じられる要素が増え、「力が出る→何か手伝いたい→人が集まってくる」というポジティブな連鎖反応が生まれ、話題となります。コストや労働力においては島の人たちとの協業が必要で、島の人たちの気持ちを動かすためにも、大三島にニュースをもたらすことが必要なのではないかという主旨から、具体的なデザインに落とし込まれた提案内容でした。
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北海道大樹町の朝の空気は冷たく澄んでいました。息は雪のように白くなっていましたが、冬の柔らかい光がスタジオメムに差し込んできました。
2日目となる「大樹町の食を楽しむワークショップ」では、大樹町をはじめ、帯広市、そして少し離れている池田町からも参加者が集まり、料理家のヒラタマリさんを講師にお迎えし、ジャムづくりワークショップを行いました。
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2016年8月、北海道大樹町にある実験住宅施設・メムメドウズにて「地場の素材で家具をつくるワークショップ」を開催しました。メムメドウズの中にある、伊東塾長が改修設計を行った「スタジオメム」を活用しようという主旨でワークショップが企画され、第2弾として12月17〜18日の二日間、キッチンのスペックも調理用具もレストラン並に整備されているスタジオメムで「大樹町の食を楽しむワークショップ」を開催しました。
今回は真冬の時期の開催のため、常に零下の環境にある北海道では水道が凍ってしまい、使えないことがあることを初めて知りました。さすが、北の国です。そのため、前日にはスタジオの水道の水抜き作業などを行い、暖房もしっかり用意して、スタッフはドキドキしながら当日を迎えました。
今回は地元の食材を生かし、大樹町の家庭では珍しいメニューを料理家のヒラタマリさんに教えていただきました。マリさんはパリのル・コルドン・ブルーにて料理を学び、三ツ星レストランで修業し、現在はブラジル大使館の料理顧問を務めているほか、ブラジルとヨーロッパ、日本のガストロノミーのコーディネーターとしても仕事をされています。
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2016年11月13日、講師にランドスケープ・アーキテクトの石川幹子先生を招き、小石川後楽園において、第5回会員講座「江戸の名園探訪」が開催されました。
冒頭、石川先生からは、小石川後楽園について、世界に誇る庭園であり、何度来ても新しい発見がある、というお話がありました。その後、昭和13年に作庭家の重森三玲が実測により作成した図面と、明治16年にフランス淡彩色図法で描かれた図面の2つの図面をもとに、以前は水戸徳川家の屋敷が広がっていた敷地が政府に接収され、砲兵工場等に次第に変化していった様子や、木の一本一本や石のひとつひとつまで地道に実測を重ね緻密に描きこまれた様子を解説されました。
そして、石川先生から、参加者の皆さんに対し、「庭園とは何か」という問いかけがありました。自然の縮図、揺らぎ、世界、安らぎ…といった各参加者の答えに対し、石川先生からは、日本庭園はひとつのユートピアで、小石川後楽園は江戸のディズニーランドであり、多様なもてなしのもとに心の解放を促す場所であるという一つの解が示されました。20世紀にパリに作られたラ・ヴィレット公園のように、都市と連続しフィクションを排除した公園とは異なり、日本の庭園は、時間と空間をアートにより飛翔させた物語であり、綿密に編み出されたフィクションとのことです。
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12月23日、2016年最後のレビューが行われました。一年の締めくくりであることによって、いつもに増して熱い議論が続きました。その後は忘年会も開催しました。
各チームがプロジェクトを進める際、島を中から動かすべきか?外(都市)から動かすべきか?を自分たちに問いかけながら、様々な切り口でたくさんの関係者に働きかけてきました。数ヶ月の活動を経て、思うような変化を感じられない中、今の状況を打破するために、我々は何をすべきかと熱い議論がありました。
移住者を増やすために、都市部でのアプローチが必要ではないか、島に住んでいる方にとって本当に望んでいる活動なのか、自分たちが楽しそうに活動していると人が集まってくるではないか、など講師のみなさんから熱い言葉の数々。何のためにプロジェクトを進めているのかという根本的な議論は、塾生が個々にもやもやしていた部分を刺激し、少しすっきりしたという塾生の声もその後の忘年会で聞こえました。
さて、各チームの活動報告です。
ガイドブックチーム
将来の大三島はこうなる!大三島の未来新聞のコンセプトとデザイン案を発表しました。発行日は3年後という未来の日付けに設定するのはどうか、と伊東塾長から提案していただきました。また、バイリンガルで発行する予定のため、フリーペーパーの名前は外国人観光客にも覚えやすい「OH! MY SHIMA(おお!まいしま)」にしました。日本語で言うと、「私の誇りに思う島」という意味も含まれているようです。デザインは青焼きをイメージし、建築らしさや臨場感を出します。「未来新聞は内容が肝心!」と講師の遠山正道さんからコメントをいただいたので、これからは各チームとコミニケーションを取りながら、内容を検討していきます。
「OH! MY SHIMA」創刊号のデザイン案
ブランディングチーム
ブランディングチームを中心に企画した「大三島イノシシを丸ごと食す、小さな会。」は昨年11月27日に恵比寿スタジオで行いました。今回はフードコーディネーターの美才治真澄さんをお招きし、イノシシ肉を使った様々な料理をつくっていただき、さらに、「しまなみイノシシ活用隊」の代表の渡邉秀典さんがイノシシの解体ショーも行いました。今回のイベントはレストランのシェフや編集者などに絞って開催しましたが、反響がとても良く、イノシシ肉の注文が殺到しているようです。
「大三島イノシシを丸ごと食す、小さな会。」の開催風景
ブランディングチームの中では、伯方の塩を使ったサンドイッチの開発の提案などの活動も継続しています。島だけでなく、外からも発信したほうがより効果的ではないかとアドバイスをいただきました。若い人に向けた情報発信など、更なる工夫をして進めていきます。
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2016年内最後の公開講座は、島根県中山間地域研究センター研究統括監・島根県立大学連携大学院教授の藤山浩さんにお越しいただきました。著書『田園回帰1%戦略』でも語られている地方の魅力とこれからの地域づくりについて、人口・経済の二点からお話しいただきました。
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みなさん、こんにちは。
外はすっかり寒くなり、冬本番になってきました。2016年12月10日に行われた後期第4回の授業では、前回の授業に引き続き、練習模型の制作を行いました。1/50の敷地模型の上に、子どもたちが思い描く「まち」の模型をつくっていきます。
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みなさま、こんにちは。昨年11月26日に行われた子ども建築塾後期第3回の授業の様子をお伝えします。
12月が近づき、気温もどんどん下がり外も寒くなってきましたが、この日も子どもたちは元気に制作に取り組んでいました。
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