2017年4月24日

会員公開講座 アトリエ・ワン+飯田大輔さん「地域を活かし、新たな仕事をつくる」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 4:22 PM

2017年最初の公開講座は、建築設計事務所アトリエ・ワンの塚本由晴さんと社会福祉法人福祉楽団を主宰する飯田大輔さんにお越しいただきました。建築家と施主の関係であるお二人に、飯田さんの活動とそれを叶えた塚本さんの建築について、楽しくお話しいただきました。

飯田さんの主宰する「福祉楽団」は、お年寄りや障害を持つ方のケア事業や就労支援事業を行う社会福祉法人です。透明性の高い運営方法や清潔で明るい雰囲気、商品や空間、デザインの質の高さなど、これまでの福祉のイメージにとらわれないやり方で、特別養護老人ホームやデイケアセンター、障害を持つ人のための福祉事業などを行っています。
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2017年2月8日

会員公開講座 石川幹子さん「江戸の名園探訪」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 3:39 PM

2016年11月13日、講師にランドスケープ・アーキテクトの石川幹子先生を招き、小石川後楽園において、第5回会員講座「江戸の名園探訪」が開催されました。

冒頭、石川先生からは、小石川後楽園について、世界に誇る庭園であり、何度来ても新しい発見がある、というお話がありました。その後、昭和13年に作庭家の重森三玲が実測により作成した図面と、明治16年にフランス淡彩色図法で描かれた図面の2つの図面をもとに、以前は水戸徳川家の屋敷が広がっていた敷地が政府に接収され、砲兵工場等に次第に変化していった様子や、木の一本一本や石のひとつひとつまで地道に実測を重ね緻密に描きこまれた様子を解説されました。

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そして、石川先生から、参加者の皆さんに対し、「庭園とは何か」という問いかけがありました。自然の縮図、揺らぎ、世界、安らぎ…といった各参加者の答えに対し、石川先生からは、日本庭園はひとつのユートピアで、小石川後楽園は江戸のディズニーランドであり、多様なもてなしのもとに心の解放を促す場所であるという一つの解が示されました。20世紀にパリに作られたラ・ヴィレット公園のように、都市と連続しフィクションを排除した公園とは異なり、日本の庭園は、時間と空間をアートにより飛翔させた物語であり、綿密に編み出されたフィクションとのことです。

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2017年1月8日

会員公開講座 藤山浩さん「田園回帰1%戦略」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 3:00 PM

2016年内最後の公開講座は、島根県中山間地域研究センター研究統括監・島根県立大学連携大学院教授の藤山浩さんにお越しいただきました。著書『田園回帰1%戦略』でも語られている地方の魅力とこれからの地域づくりについて、人口・経済の二点からお話しいただきました。

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2016年12月12日

会員公開講座 伊東豊雄「建築を建てるということ」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 10:40 AM

5月14日、2016年度最初の会員公開講座が開かれ、塾長の伊東豊雄が講演を行いました。「建築を建てるということ」をテーマに、伊東塾長の幼少期の原体験から、昨年行われた新国立競技場設計コンペまで、さまざまな内容を含んだ講演会でした。

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桜の下で花見をする
桜の下で花見をする。このイメージが伊東塾長の建築に通底する根源的なものであるという話から講演は始まりました。1本の桜の木を中心に力が広がり、3本の木が集まることで場が生まれ、そこで花見をする。そうした桜の木々の間に巡らされた、取り除くだけで元の場所に戻っていく膜のようなものが最も素晴らしい建築であると述べます。

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2016年10月11日

会員公開講座 平谷祐宏さん「尾道2020・その先へ」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 2:12 PM

今年度第3回の公開講座が7月16日に恵比寿スタジオで開催されました。今回講演してくださったのは、伊東建築塾が活動する愛媛県今治市のお隣、広島県尾道市の市長をお務めになっている平谷祐宏さんです。市長という行政の首長の立場から尾道のまちづくり、特に「尾道水道」や「しまなみ海道」などの瀬戸内の地域の特性を利用したまちづくりについてお話しいただきました。

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2016年10月5日

会員公開講座 原研哉さん「デザインが引き出す地域の魅力」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 3:32 PM

今年度第4回の会員公開講座は、デザイナーの原研哉さんにお越しいただきました。2013年に引き続き、2016年に2回目が開催された展覧会「HOUSE VISION」を手がけられた原さんに、ご自身の活動について盛りだくさんに語っていただきました。

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まずは教鞭をとっておられる武蔵野美術大学でのプロジェクト、「Ex-formation」についてお話しいただきました。これは原さんが学生さんたちと行っている授業の一貫で、日本語版の書籍は平凡社より、英語版はLars Müller Publishersより出版されています。Ex-formationとはinformationの対義語として考案した造語で、何かの対象物について、説明したり分からせたりするのではなく、「いかに知らないかを分からせる」というコミュニケーションの手法を言います。例えば、お皿とボウルの境界はどこにあるのだろう?一つひとつのものごとをテーマとして生まれた疑問を、それぞれがデザイン化してゆく授業です。

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2016年7月7日

会員公開講座 福本幸子さん「自然と調和し、野生的に生きる」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 9:34 AM

5月28日に開催された会員公開講座では、珍しいジャンルの方がご登場しました。女優・モデル・水中表現者として活躍される福本幸子さんです。「自然と調和し、野生的に生きる」をテーマに、本能に従って歩んできた人生と、自然と共に歩むライフスタイル、そして海への向き合い方などを伺いました。

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2016年5月19日

会員公開講座・特別講座 アンドレア・ボッコさん・多木陽介さん「『石造りのように柔軟な』をめぐって」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 6:24 PM

2016年4月3日、昨年4月に鹿島出版会より出版された『石造りのように柔軟な―北イタリア山岳地帯の建築技術と生活の戦略』の著者であるトリノ工科大学准教授アンドレア・ボッコさんと、訳者である多木陽介さんをお招きし、特別講座が催されました。

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今回の講座では、イタリアピエモンテ州の山村における石などの素材や建築技術、生活の技術に関する詳細な分析がなされたボッコさんの著作の紹介を通して、ローテクの建築技術をはじめとした、サスティナブルな生活づくりの思想と原理についてお話しいただき、多木さんが琢次通訳して下さいました。 (more…)

2016年5月13日

会員公開講座 小山薫堂さん「幸せの企画術」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 9:41 AM

2016年1月29日、恵比寿スタジオにて今年最初の会員公開講座が開かれました。今回は放送作家の他、アカデミー賞を受賞した『おくりびと』の脚本や熊本県のご当地キャラクター「くまモン」のプロデュースなど、マルチな活動を行っている小山薫堂さんに「幸せの企画術」をテーマに講演をしていただきました。

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幸せの質・量を常に大切にしている小山さんが仕事をするとき、自らに問うていることとして、「その仕事は新しいか、その仕事は楽しいか、その仕事は誰かを幸せにするか」というお話から講演は始まりました。 (more…)

2016年5月11日

会員公開講座 市村次夫さん「小布施町のまちづくり」

Filed under: ブログ — タグ: — itojuku @ 2:42 PM

2016年2月27日に2015年度最後の公開講座が開かれました。今回は桝一市村酒造場、および小布施堂の代表取締役で、長野県小布施町のまちづくりに長年携わってこられた市村次夫さんを講師にお迎えし、まちづくりの在り方についてお話しいただきました。

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市村さんは始めに、伊東塾長からの「楽しい地域づくり」という会員公開講座のテーマには「楽しい、地域づくり」と「楽しい地域、づくり」という二つの捉え方があり、まちづくりにはその両方の捉え方が必要であると述べました。 (more…)

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