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みなさま、こんにちは。8月24日、恵比寿スタジオにて「しまんと新聞ばっぐづくりワークショップ」が開催されました。高知県四万十で「新聞紙で世界を包もう!」という循環の概念を呼び起こしている「しまんと新聞ばっぐ」。2003年に誕生し、しまんと新聞ばっぐを通して人と人をつなぐ活動をしています。

今回はそんな「しまんと新聞ばっぐ」のインストラクター養成講座を修了した伊東洋子さんを講師にお迎えし、読み終わった新聞紙を再利用し、新しいかたちを与えて丈夫なペーパーバッグづくりに挑戦しました。

ペーパーバッグには大、中、小の3つのサイズがあり、サイズが大きくなるにつれて利用する新聞紙の枚数も増え、難易度が上がります。まず、子どもたちは小バッグづくりから取り掛かりました。

新聞紙を折る、ノリづけする、という作業の繰り返しでバッグの側面からつくっていきます。次にバッグの底をつくり、袋部分のかたちができたら持ち手をつけて完成です。一見、単純な作業に見えますが、この新聞紙の折り方にこそ「しまんと新聞ばっぐ」が紙を利用しているにも関わらず、とても頑丈である秘訣が詰まっています。

小バッグが完成すると、続いて中バッグづくりに取り掛かりました。最初は気に入った新聞紙の柄が思うようにバッグの正面にならず苦戦していた子どもたちですが、中バッグ、大バッグと段階を踏むごとにコツを掴み、自分ならではのペーパーバッグを完成させていました。

作業中は伊東洋子さんの見本を見ながら、新聞紙を折る方向や位置を間違えないように真剣な表情の子どもたちでしたが、作業が進み、先ほどまで平らな紙だった新聞紙からバッグとしてのかたちが見え始めるとわくわくした表情で「何を入れて持とうかな」とペーパーバッグの利用方法を考えていました。

小、中、大、すべてのサイズのバッグが完成し、子どもたちが各自それらを手に持つと、「新聞紙」という共通の材料から生み出されたとは思えないほどバッグにはそれぞれの子どもの色が反映されていて、私自身とても驚かされました。

読み終わったらそのまま捨ててしまう新聞。そんな新聞を「もったいない」と感じる日本人の美意識と「折り紙の手わざ」が融合した、機能的で美しいバッグ。ぜひ、みなさまも一度「しまんと新聞ばっぐづくり」に挑戦してみてはいかがでしょうか。

日本女子大学2年  西尾 百合子

みなさん、こんにちは。9月30日に行われた子ども建築塾前期第10回「みんなの家」の発表会の様子をお伝えしたいと思います。

これから子どもたちが発表する「みんなの家」は、設計する敷地が具体的に与えられているという点で、前年度までの課題よりも難しい出題でした。どうして難しいのかというと、「みんなの家」という抽象的な言葉と敷地という具体的な情報を同時に考えなければいけないからです。さて、大人でも難しいこの課題を子どもたちはどのように考え、どのような「みんなの家」を発表したのでしょうか。

発表開始時刻に近づくにつれ、プレゼンボードを片手に持った子どもたちが元気の良い挨拶とともに続々と集まってきました。よく見るとみんなはいつもより何だか少しそわそわしていて、緊張していることがTAにも伝わってきます。

全員が集まり、発表開始時刻の13:30になると、発表がD→E→A→B→Cの順で進めることがアナウンスされました。不意の発表を受けたDグループの子どもたちは、「え!うそでしょ!緊張してきた!」「いつも俺のいるグループからじゃん~」という何だかにぎやかな声がスタジオ内に響き渡ります。

そうこうしているうちに、早速Dグループから発表が始まりました。

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みなさん、こんにちは。暑さの中にも秋の訪れを感じられる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?9月9日に行われた子ども建築塾前期第9回の授業の様子をお伝えします。

今回の授業では、次回の発表会に向けてプレゼンボードづくりを行いました。これまで考えてきたことを他の人にも伝えるため、大きな画用紙に絵を描いたり、つくってきた模型の写真を貼って、自分のアイデアを分かりやすくまとめます。

授業の始めにアストリッド先生から、「模型の写真は、自分が模型に入り込んだような気持ちになって撮るんだよ」、「プレゼンボードはとにかくカラフルに!遠くから見ても伝わるように楽しいのをつくってね!」などとアドバイスをいただきました。

授業では、まずグループごとにプレゼンボード用の模型写真の撮影を行いました。自分が一番見てほしい場所はどこなのか?そこでは誰が何をして過ごしているのか?これまでの授業を振り返りながら、さまざまな角度で何枚も写真を撮りました。カメラを模型に入り込ませて写真を撮ることで、自分が模型に入り込んだかのように感じられ、改めて自分が考えてきた「みんなの家」を見つめ直せたのではないでしょうか。

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6月10日、編集者の菅付雅信さんをお招きして今年度第2回目の会員講座が行われました。著書『物欲なき世界』がベストセラーとなり、クリエイティブカンパニーである「株式会社グーテンベルクオーケストラ」の代表取締役として数々の大手企業に広告・ブランディングなどのアドバイスをなさっているご自身の知見から、現代に見られる「物欲のあり方の変化」について「モノ-幸せ-資本主義」という観点でお話しいただきました。

ライフスタイル——「生き方」が最後の商品
近年の市場的傾向として見られる、ライフスタイルを謳った商品の増加。特に、都内では、生活雑貨などを扱ったり、店舗内にヨガ・ファッション・雑貨などをまとめて展開したりする「ライフスタイルショップ」の増加が顕著で、地方にも飛び火していることや、「蔦屋家電」や「ZARA HOME」など大手企業の参入も見られます。これらの背景には、アメリカ西海岸発の雑誌『KINFOLK』による“安易な情報とヴァーチャルアクセスの時代である今、シンプルで意味のある生活を追求する”というテーマの成功がもたらした、ファッションからライフスタイルへという流通の変化があります。そして、「雑誌のライフスタイル化」が進行し、若者の消費・ファッション離れが注目されるようになったそうです。このように、「生き方」が消費されるようになった現在とは「消費の終着点」なのかもしれない、と菅付さんは分析します。

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6月10日、「地方にこそデザインのチカラを!」をビジョンに掲げて活動されている株式会社ファームステッドの共同代表・長岡淳一さんと阿部岳さんをお招きして、今年度第3回目の会員公開講座が行われました。講座前半では農業のブランディングに関する考え方について、後半では実際に取り組まれた事例についてお話ししてくださいました。

ファームステッドとは
まずは、会社とお二人の自己紹介。株式会社ファームステッドは本社を北海道帯広市に構える、農業を始めとする第一次産業にデザインを活用しながら地域のモノ・コトを発信するデザイン・ブランディング・カンパニー。長岡さんがプログラムやテーマづくりをするクリエイティブディレクター、阿部さんがブランディングを形に落とし込むアートディレクターという役職分担でブランドデザインを進めて行きます。プロデュースの依頼が来たら、まず現地へ向かい、その地域を感じ、地域の人々とコミュニケーションをとる、ということを大切にされているそうです。本社が帯広であるのも、そのように「地方の現状を常に感じておく」という会社の精神が反映されているのですね。
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みなさま、こんにちは。暑さの厳しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。7月29日に行われた子ども建築塾前期7回目の授業についてお伝えいたします。

今回は模型づくりの続きを行いました。今まで制作してきたスタディ模型をもとに、本番模型の制作を進めていきます。

授業の始めに、アストリッド先生から「公園も大事だけど、『みんなの家』という『建物』をつくることを忘れずにね!」「夏は暑くて、冬は寒い、梅雨は雨だらけ、そんなときにも快適に過ごせる家ってなんだろう?」というヒントをいただきました。

伊東塾長からは「こうつくったら楽しい、だけでなく、自分や家族がこの近くに住んでいたらどう使うだろうかと考えたらまたアイデアが変わってくるかもしれない。」とコメントをいただきました。
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5月13日、2017年度最初の会員公開講座が開かれ、塾長の伊東豊雄が講演を行いました。「建築の夢」というテーマを掲げ、20世紀から現代にかけて建築家たちが追いかけてきた夢や彼らがつくり出した今の建築のあり方、そして現在、伊東塾長が胸に抱く「建築の夢」についてのお話でした。

プロローグ­——夢を実現する
伊東塾長にとって夢を実現するということ。それは「自然と建築とが一致する」ということ。そして、それをかたちにするために、幾何学と人の力が欠かせないと言います。

その「夢」をデザインした例として、伊東塾長が持つイメージと幾何学を使って実現された建築が紹介されました。それは、「爽やかな風が吹く木陰で本を読める図書館」をかたちにした「台湾大学社会科学部図書館」や、ポルトガルでコンサートの会場となっていた「階段と踊り場がある街中の広場」をかたちにした「台中国家歌劇院(台中メトロポリタンオペラハウス)」です。特に、大きなオペラ劇場とは程遠い、ストリートの延長のような空間を狙った「台中国家歌劇院」では、人がブラブラ行き来する中で小さなイベントが絶え間なく行われ、伊東塾長の期待以上に、細かなたくさんの交流が自然発生的に起こっていたそうです。アイデアと幾何学が織りなす空間デザインの素敵な可能性が感じられます。

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みなさま、こんにちは。6月11日に中間発表が行われました。今までの授業では実際に敷地を訪れたり、見学会に行ったりしながら、スケッチをもとに模型を制作してきました。

今回は、今の段階で「みんなの家」をどう考えているのかを、模型や自分の言葉を用いて発表しました。前期で初めての発表のため緊張もあると思いますが、言葉で説明することで自分の中でも考えが整理されていく大事な機会です。

昨年までとは異なり、今年は恵比寿の敷地が指定されている条件下で、子どもたちはどのようなアイデアをかたちにしてきたのでしょうか。

かたちや色については実際に敷地に行って暗いと感じていた子が多かったようで、色を用いて明るくしようという工夫や、とがった三角形という敷地のかたちから船を連想し、そこからみんなの家のイメージを膨らませている子がいました。

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みなさん、こんにちは。日本大学理工学部建築学科3年の佐村航です。
5月27日に行われた前期4回目の授業についてお伝えしたいと思います。

今回の授業では、宿題で描いてきたスケッチをもとに、次回の授業の中間発表会に向けて、練習模型の制作を進めていきました。

授業の始めに、講師のアストリッド先生から「今回の敷地周辺は約2メートルの高低差があるよね?普通のフラットな敷地ではつくれない、レイヤーを重ねるような空間をイメージしてみよう!」というアドバイスがありました。

「計画されている敷地の中だけでなく、前後の坂道や擁壁を含めてもっと広くデザインしてみよう!」このアドバイスは、後々重要なキーワードとなります。
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みなさん、こんにちは。工学院大学大学院修士2年の関野雄介です。

5月13日に行われた前期3回目の授業「見学会に行こう!」についてお伝えします。今年は、建築家の妹島和世さんが設計された「団子坂の家」に住宅見学に行きました。どしゃぶりの雨の中、グループごとに分かれて待ち合わせ場所に集合です。予定の時間が近づいてくると、だんだんと子どもたちが集まってきました。全員集まって、いざ出発です。

待ち合わせ場所から団子坂の家まで、車が通れないほど細い道をいくつもたどります。ようやく家が見えると、たくさんの声が聞こえてきました。「木とガラスの家だ!」「中は、どうなっているんだろ?」「うちの玄関とは違うぞ!」今まで見たことない家を目の前にしてみんな、興味津々です。

前のグループの見学が終わり、30分間の見学時間のスタートです。まず玄関から入ってすぐにあるリビングで、設計した妹島さんから「この家がどんなふうにできたか」を教えてもらい、自由に見学しました。

リビングは、地面と同じレベルのコンクリートでできた床から300mmほどの位置に、大きな木の床が置かれています。本棚があるので、その小さな段差に腰掛けて本を読むことができます。窓は、地面に近いところにあります。そのため隣に住んでいる人の視線は気になりません。また、地面に生えている植物を見ることができるため、植物も一緒に暮らしているみたいです。

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