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「パンと大樹町の食を楽しむワークショップ」(2日目)は、大樹町をはじめ、帯広市、少し離れている池田町からも参加者が集り、1日目に続いて料理家のヒラタ・マリさんを講師にお迎えし、ブルーベリージャムづくりのワークショップを開催しました。昨年は愛媛県大三島からみかんを取り寄せて、ジャムをつくりましたが、今年はメムメドウズの敷地内で育てられているブルーベリーを夏頃に予め収穫しておいたため、地元産のブルーベリーでジャムをつくることができました。

冷凍された赤い果物のほうが、ペクチンが出やすく、ジャムになりやすいようです。

ブルーベリーをはじめ、赤い果物は一晩グラニュー糖につけておく必要があります。また、ジャムづくりのコツの一つは、底が深い大きな銅鍋を使用することです。ブルーベリーとグラニュー糖を火にかけて105度まで煮詰めますが、その際にフツフツ上がってくるので、深い鍋のほうが火の強さを保ちながらも溢れることなく煮詰められます。

ジャムを固めるためのレモンは、北海道では収穫できないため、大三島より取り寄せました。このような食材の交換が、地域間の交流のきっかけになれば嬉しく思います。

最後に、時間と用意していた食材に余裕があったので、みんなで牛乳ジャムもつくりました。牛乳ジャムは、牛乳で砂糖を伸ばし、バニラビーンズとシナモンスティック、クローブ、ベイキングパウダーを入れて煮詰めれば簡単につくることができます。

ワークショップが終わった後、つくったジャムを自然発酵のパンと里芋のパンに塗って、その場で試食し、おいしいひとときを過ごすことができました。二日間のワークショップはあっという間でしたが、北海道の食材の新鮮さ、自然の豊かさを身と舌で体験できて、改めて感動しました。

マリさん、ご参加くださった皆様、ありがとうございました!

伊東建築塾 ジョイス・ラム

昨年に引き続き、11月2日・3日に北海道大樹町にある実験住宅施設・メムメドウズにて「パンと大樹町の食を楽しむワークショップ」を開催しました。2度目の開催となった今回は、メムメドウズの中にある、伊東豊雄建築設計事務所が改修設計を行った「スタジオメム」を活用しようという主旨でワークショップが企画されました。

北海道と言えば、乳製品や魚介、豚など、豊富な食材が揃っていますが、今年は昨年度好評だった自然発酵のパンを中心に、地元の食材を活用しながらパンに合う料理やデザートをつくりました。講師は、昨年と同じく料理家のヒラタ・マリさんをお迎えし、地元の食材を活用したメニューを教えていただきました。

当日は12名の参加者が「スタジオメム」に集まり、マリさんがつくる料理を簡単に紹介したあと、焼くのに時間がかかるパンからデモンストレーションしていただきました。そのあとは、里芋のパンや、豚のリエット、クリームチーズのディップ、ブイヤベース、パンに塗る牛乳ジャム、デザートのプリンを、みんなで手を動かしながら、順次つくっていきました。

筆者がお手伝いした里芋のパンは、里芋を煮てからピューレ状にし、ミキサーで牛乳、卵、水あめを混ぜて、最後に小麦粉を入れて生地をつくります。里芋のおかげで、出来上がったパンはふわふわしていて感動しました。

豚のリエットも、バラ肉とスペアリブを炒めてから1時間以上煮詰めました。ミキサーでお肉を細かく切ると、繊維も全てなくなってしまうので、手でほぐしたほうが柔らかい食感を保つことができると、マリさんに教えていただきました。少し手間はかかりますが、ペースト状になったお肉の旨味が十分に発揮されてパンにぴったりの一品になりました。

パンと料理づくりが一段落ついたら、大樹町長をはじめ、さらに大樹町から参加者が加わり、伊東豊雄による「これからの住まい方」のショートレクチャーを行いました。レクチャーでは、LIXILと組んで出展した「HOUSE VISION」で展示された「住の先へ」という作品や、東日本大震災の後に東北で始めた「みんなの家」のプロジェクトや、伊東建築塾のメインの活動である瀬戸内海の大三島で取り組んでいる島づくりのプロジェクトについてお話ししました。これからの住まい方は、住民やコミュニティの力を合わせていくことが大切だと述べてレクチャーを締めくくりました。今回のワークショップの会場となる「スタジオメム」も、かつて牧草保管用の倉庫だった建物が改修されたのですが、倉庫の雰囲気を残しながら、暖かい暖炉を囲み、人びとが集う場所として新たに生まれ変わりました。

ショートレクチャーが終わった後、夜は交流会を行いました。ワークショップでつくった料理を十勝のワインとともに、みんなで楽しみました。


ブラジルのクリームチーズや豚のリエット、自然発酵のパンをはじめ、里芋のパンや野菜に合うディップを何種類かつくりました。


海鮮をたっぷり使用したブイヤベース

今回のように、地元の食材と異国の料理を組み合わせると、普段馴染みのある食材に少し手を加えることでさまざまなバリエーションが広がり、いろいろな発見があったのではないかと思います。

マリさん、今年もおいしい料理をご馳走さまでした!

伊東建築塾 ジョイス・ラム

9月23日・24日の2日間、今治北高等学校大三島分校の高校生たちと、大三島公民館にある古くなった「安楽椅子」(通称:「めがね椅子」)(坂倉建築研究所デザイン、天童木工製作)をリフォームするワークショプを開催しました。この企画は、大山祇神社参道を活性化させるための提案の一つで、今治市大三島公民館の活用促進やものの大切さ、ものづくりの楽しさに触れてもらうために、昨年度の公民館チームで提案し、大三島公民館や大三島北高等学校大三島分校、島の方々にご協力いただきながら実現しました。

1日目は、家具デザイナーの藤森泰司さんと石橋亜紀さんをお招きし、めがね椅子に大洲和紙を貼るワークショップを行いました。

まずは、藤森さんのショートレクチャーから始まりました。椅子の歴史のクイズやご自身が携わってきた家具、奈良県吉野町立吉野中学校の地域産材でつくる机のプロジェクトなど、家具デザインのおもしろさ、ものづくりの楽しさについてお話しいただきました。

その後、全員で屋外の駐車場へ出て、いよいよ和紙貼りのワークショップが始まります。

今回の仕上げ材に使用したのは、愛媛県内子町にある天神産紙工場でつくられた大洲和紙です。

今年の6月に愛媛県内でつくられている手漉き和紙を探しに内子町を訪ねました。そこで色々とお話を伺いながら、めがね椅子に合う和紙を特別に漉いていただきました。


天神産紙工場の内観

事前に既存の布地やウレタンを綺麗に剥がしためがね椅子に、エッジ部分の補強用のために、障子紙のような薄手の和紙を下地として貼りました。高校生たちもめがね椅子の曲面に沿って丁寧に貼り付けていきました。

座面や背面などは大きめのかたちに和紙をカットし、貼り付けていきました。

下地の和紙を貼り終えた頃にお昼を迎えました。ランチは、大三島の自然を守る会の皆様にご協力いただき、島のお母さんたちがつくった古代米入りのカレーライスとおはぎ、蜜柑ドレッシングのサラダをおいしくいただきました。

午後からは、天神産紙工場の渡邉真弓さんもワークショップに加わり、一緒に作業をしていただきました。

仕上げ用の和紙を掌くらいの大きさにちぎり、少しずつ重ねながら貼っていきました。めがね椅子は見た目以上に表面積があり、貼る作業には予想以上の時間と体力を要しました。

分校生たちはとても器用で、几帳面に仕上げていきました。誰一人と諦めず、自分の椅子が終わったら隣の仲間を手伝います。うまく協力し合いながら、なんとか1日目のワークショップを終えることができました。

小迫 欣弘

昨年度から計画してきた「大山祗神社参道花道計画」を発展させ、参道に花を広めるために、9月16日〜18日にプランターづくりの作業を行いました。参道を明るく元気にするために、大三島の柑橘をイメージしながら、キバナコスモスを植えて「黄色の花道」をつくっていきます。


プランターはかつて島で柑橘収穫用に使われていた木箱を使用して制作しました。まずはプランターの脚を切り出し、木箱にビスで取り付けます。


次は、内側にコールタール(防虫防腐塗料)を塗っていきます。


雨が降る中での作業は少し大変でしたが、2日目が終わる頃にようやく45個のプランターが仕上がりました。


プランターが出来上がった後、畑で育てていたキバナコスモスをプランターに植え替えていきました。


最後に、参道住民の方にお声がけをして、プランターをお家の前に並べていただきました。


プランターを置いた様子

7月に畑に種をまいたキバナコスモスの成長が思った以上に早く、9月中旬の時点では、あいにく植え替えの時期が過ぎてしまっていました。適切なタイミングで剪定するなど、対応次第では秋に花を咲かせることができたようですが、今回は満開の状態で参道に置くことができませんでした。ただ、学ぶ点が多かったこと、参道住民の方が快く受け入れ協力してくださったことは今回の活動の大きな収穫となりました。参道を花道にする足掛かりになったのではないかと思います。来年はたくさんのキバナコスモスを咲かせたいと思います。

田中 裕美子

みなさま、こんにちは。8月24日、恵比寿スタジオにて「しまんと新聞ばっぐづくりワークショップ」が開催されました。高知県四万十で「新聞紙で世界を包もう!」という循環の概念を呼び起こしている「しまんと新聞ばっぐ」。2003年に誕生し、しまんと新聞ばっぐを通して人と人をつなぐ活動をしています。

今回はそんな「しまんと新聞ばっぐ」のインストラクター養成講座を修了した伊東洋子さんを講師にお迎えし、読み終わった新聞紙を再利用し、新しいかたちを与えて丈夫なペーパーバッグづくりに挑戦しました。

ペーパーバッグには大、中、小の3つのサイズがあり、サイズが大きくなるにつれて利用する新聞紙の枚数も増え、難易度が上がります。まず、子どもたちは小バッグづくりから取り掛かりました。

新聞紙を折る、ノリづけする、という作業の繰り返しでバッグの側面からつくっていきます。次にバッグの底をつくり、袋部分のかたちができたら持ち手をつけて完成です。一見、単純な作業に見えますが、この新聞紙の折り方にこそ「しまんと新聞ばっぐ」が紙を利用しているにも関わらず、とても頑丈である秘訣が詰まっています。

小バッグが完成すると、続いて中バッグづくりに取り掛かりました。最初は気に入った新聞紙の柄が思うようにバッグの正面にならず苦戦していた子どもたちですが、中バッグ、大バッグと段階を踏むごとにコツを掴み、自分ならではのペーパーバッグを完成させていました。

作業中は伊東洋子さんの見本を見ながら、新聞紙を折る方向や位置を間違えないように真剣な表情の子どもたちでしたが、作業が進み、先ほどまで平らな紙だった新聞紙からバッグとしてのかたちが見え始めるとわくわくした表情で「何を入れて持とうかな」とペーパーバッグの利用方法を考えていました。

小、中、大、すべてのサイズのバッグが完成し、子どもたちが各自それらを手に持つと、「新聞紙」という共通の材料から生み出されたとは思えないほどバッグにはそれぞれの子どもの色が反映されていて、私自身とても驚かされました。

読み終わったらそのまま捨ててしまう新聞。そんな新聞を「もったいない」と感じる日本人の美意識と「折り紙の手わざ」が融合した、機能的で美しいバッグ。ぜひ、みなさまも一度「しまんと新聞ばっぐづくり」に挑戦してみてはいかがでしょうか。

日本女子大学2年  西尾 百合子

みなさん、こんにちは。9月30日に行われた子ども建築塾前期第10回「みんなの家」の発表会の様子をお伝えしたいと思います。

これから子どもたちが発表する「みんなの家」は、設計する敷地が具体的に与えられているという点で、前年度までの課題よりも難しい出題でした。どうして難しいのかというと、「みんなの家」という抽象的な言葉と敷地という具体的な情報を同時に考えなければいけないからです。さて、大人でも難しいこの課題を子どもたちはどのように考え、どのような「みんなの家」を発表したのでしょうか。

発表開始時刻に近づくにつれ、プレゼンボードを片手に持った子どもたちが元気の良い挨拶とともに続々と集まってきました。よく見るとみんなはいつもより何だか少しそわそわしていて、緊張していることがTAにも伝わってきます。

全員が集まり、発表開始時刻の13:30になると、発表がD→E→A→B→Cの順で進めることがアナウンスされました。不意の発表を受けたDグループの子どもたちは、「え!うそでしょ!緊張してきた!」「いつも俺のいるグループからじゃん~」という何だかにぎやかな声がスタジオ内に響き渡ります。

そうこうしているうちに、早速Dグループから発表が始まりました。

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みなさん、こんにちは。暑さの中にも秋の訪れを感じられる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?9月9日に行われた子ども建築塾前期第9回の授業の様子をお伝えします。

今回の授業では、次回の発表会に向けてプレゼンボードづくりを行いました。これまで考えてきたことを他の人にも伝えるため、大きな画用紙に絵を描いたり、つくってきた模型の写真を貼って、自分のアイデアを分かりやすくまとめます。

授業の始めにアストリッド先生から、「模型の写真は、自分が模型に入り込んだような気持ちになって撮るんだよ」、「プレゼンボードはとにかくカラフルに!遠くから見ても伝わるように楽しいのをつくってね!」などとアドバイスをいただきました。

授業では、まずグループごとにプレゼンボード用の模型写真の撮影を行いました。自分が一番見てほしい場所はどこなのか?そこでは誰が何をして過ごしているのか?これまでの授業を振り返りながら、さまざまな角度で何枚も写真を撮りました。カメラを模型に入り込ませて写真を撮ることで、自分が模型に入り込んだかのように感じられ、改めて自分が考えてきた「みんなの家」を見つめ直せたのではないでしょうか。

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6月10日、編集者の菅付雅信さんをお招きして今年度第2回目の会員講座が行われました。著書『物欲なき世界』がベストセラーとなり、クリエイティブカンパニーである「株式会社グーテンベルクオーケストラ」の代表取締役として数々の大手企業に広告・ブランディングなどのアドバイスをなさっているご自身の知見から、現代に見られる「物欲のあり方の変化」について「モノ-幸せ-資本主義」という観点でお話しいただきました。

ライフスタイル——「生き方」が最後の商品
近年の市場的傾向として見られる、ライフスタイルを謳った商品の増加。特に、都内では、生活雑貨などを扱ったり、店舗内にヨガ・ファッション・雑貨などをまとめて展開したりする「ライフスタイルショップ」の増加が顕著で、地方にも飛び火していることや、「蔦屋家電」や「ZARA HOME」など大手企業の参入も見られます。これらの背景には、アメリカ西海岸発の雑誌『KINFOLK』による“安易な情報とヴァーチャルアクセスの時代である今、シンプルで意味のある生活を追求する”というテーマの成功がもたらした、ファッションからライフスタイルへという流通の変化があります。そして、「雑誌のライフスタイル化」が進行し、若者の消費・ファッション離れが注目されるようになったそうです。このように、「生き方」が消費されるようになった現在とは「消費の終着点」なのかもしれない、と菅付さんは分析します。

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6月10日、「地方にこそデザインのチカラを!」をビジョンに掲げて活動されている株式会社ファームステッドの共同代表・長岡淳一さんと阿部岳さんをお招きして、今年度第3回目の会員公開講座が行われました。講座前半では農業のブランディングに関する考え方について、後半では実際に取り組まれた事例についてお話ししてくださいました。

ファームステッドとは
まずは、会社とお二人の自己紹介。株式会社ファームステッドは本社を北海道帯広市に構える、農業を始めとする第一次産業にデザインを活用しながら地域のモノ・コトを発信するデザイン・ブランディング・カンパニー。長岡さんがプログラムやテーマづくりをするクリエイティブディレクター、阿部さんがブランディングを形に落とし込むアートディレクターという役職分担でブランドデザインを進めて行きます。プロデュースの依頼が来たら、まず現地へ向かい、その地域を感じ、地域の人々とコミュニケーションをとる、ということを大切にされているそうです。本社が帯広であるのも、そのように「地方の現状を常に感じておく」という会社の精神が反映されているのですね。
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みなさま、こんにちは。暑さの厳しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。7月29日に行われた子ども建築塾前期7回目の授業についてお伝えいたします。

今回は模型づくりの続きを行いました。今まで制作してきたスタディ模型をもとに、本番模型の制作を進めていきます。

授業の始めに、アストリッド先生から「公園も大事だけど、『みんなの家』という『建物』をつくることを忘れずにね!」「夏は暑くて、冬は寒い、梅雨は雨だらけ、そんなときにも快適に過ごせる家ってなんだろう?」というヒントをいただきました。

伊東塾長からは「こうつくったら楽しい、だけでなく、自分や家族がこの近くに住んでいたらどう使うだろうかと考えたらまたアイデアが変わってくるかもしれない。」とコメントをいただきました。
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